宇土市議会 > 2011-09-09 >
09月09日-02号

  • "朝鮮"(/)
ツイート シェア
  1. 宇土市議会 2011-09-09
    09月09日-02号


    取得元: 宇土市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-04
    平成23年 9月 定例会(第3回)         平成23年第3回宇土市議会定例会会議録 第2号             9月9日(金)午前9時59分開議1.議事日程 日程第1 質疑・一般質問  1.九谷新吾議員   1 歴史・文化資源を地域活性化につなげる施策について   2 宇土駅西側県道拡幅について  2.中口俊宏議員   1 小西行長関連事業まちづくり対策について   2 鳥獣(タイワンリス)被害対策について   3 職員の非違事案防止対策の取り組みについて  3.藤井慶峰議員   1 地域通貨の発行について   2 大王の棺実験航海後の実験と馬門石の活用について   3 地蔵祭りの造り物の活用について  4.平江光輝議員   1 排水対策特別事業(排水機場について)   2 農業振興について2.本日の会議に付した事件 議事日程のとおり3.出席議員(17人)    1番 嶋 本 圭 人 君       2番 柴 田 正 樹 君    3番 平 江 光 輝 君       4番 樫 崎 政 治 君    5番 野 口 修 一 君       6番 中 口 俊 宏 君    7番 藤 井 慶 峰 君       8番 芥 川 幸 子 さん    9番 山 村 保 夫 君      10番 九 谷 新 吾 君   12番 野 添 正 利 君      13番 杉 本 信 一 君   14番 堀 内 千 秋 君      15番 村 田 宣 雄 君   16番 浜 口 多美雄 君      17番 福 田 慧 一 君   18番 岩 本 廣 海 君4.欠席議員(なし)5.説明のため出席した者の職・氏名 市長       元 松 茂 樹 君  副市長      池 田 信 夫 君 教育長      木 下 博 信 君  総務企画部長   益 田 輝 明 君 市民環境部長   中 村 武 美 君  健康福祉部長   中 田 雄 士 君 経済部長     下 田 英 一 君  建設部長     新 樹 秀 一 君 教育部長     山 本 桂 樹 君  総務課長     荒 木 繁 男 君 企画課長     前 田 保 幸 君  財政課長     石 田   泉 君 まちづくり推進課長           農林水産課長   田 川 修 一 君          佐美三   洋 君 商工政策課長   米 村 信 也 君  都市整備課長   福 嶋 哲 二 君 文化課長     坂 本 純 至 君6.議会事務局出席者の職・氏名 事務局長     山 本 克 則 君  次長兼庶務係長  野 口 泰 正 君 議事係長     渡 辺 勇 一 君  議事係参事    牧 本   誠 君                午前9時59分開議             -------○------- ○議長(堀内千秋君) おはようございます。これから,本日の会議を開きます。             -------○------- △日程第1 質疑・一般質問 ○議長(堀内千秋君) 日程第1,質疑並びに一般質問を行います。発言通告があっておりますので,順次これを許可します。 10番,九谷新吾君。 ◆10番(九谷新吾君) おはようございます。愛市同友会の九谷新吾でございます。通告に従って一般質問を行いますが,今回は大きな柱としては2項目,1つは歴史文化資源地域活性化につなげる施策についてでございます。2番目には,宇土駅西側県道拡幅について,この2点を質問席から質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 ○議長(堀内千秋君) 九谷新吾君。 ◆10番(九谷新吾君) 通告に従って順次質問させていただきます。 それでは,通告に従い一般質問を行いたいと思います。 今,申し上げましたとおり,今回は2つの項目について質問を行いますが,まず1番目でございます。歴史的財産,文化資源,観光面においても大変な地域資源を有している宇土市でございます。そういう背景を見ながら,歴史,文化資源を地域活性化につなげる施策についてということであります。このことについては,私自身の提案ということも含めて執行部側はご回答いただきたいんですが,歴史文化を生かした,活用した地域まるごとミュージアム化と,言葉を変えれば博物館ということであります。ややもすると箱物をつくると巨額な費用がかかると。これだけ宇土市一円に歴史的財産が観光資源として活用できる素材がたくさんある宇土市でございます。そういった意味を込めて,地域まるごとミュージアム化について総務企画部長にお尋ねをいたします。よろしくお願いいたします。 ○議長(堀内千秋君) 総務企画部長,益田輝明君。 ◎総務企画部長(益田輝明君) おはようございます。九谷議員質問歴史文化資源を生かした地域まるごとミュージアム化についてのご質問にお答えをいたします。本市には,議員ご存じのとおり,歴史的,文化的な観光資源が多数点在しております。これまでも市が発行します市政要覧や観光マップ等において紹介,PRを行ってきております。議員がご提案される地域まるごとミュージアム構想については,大変ユニークな考え方であり,自由な発想で地域資源を内外にPRする手法ということでご提言があったものと思っております。まちづくり推進課におきましても,市内各歴史的,文化的資源を点から点へと結ぶ企画を立案し,流入人口を増やし,地域に経済効果をもたらす取り組みを現在考えているところです。そのような中,今回,ご提言いただいた構想に似た取り組みを現在行っておりますのでご紹介申し上げます。 市内を各校区単位とするエリアに分けまして,地域資源,観光資源を回るルートを開発中であります。これは,当然のことながら車での利用も可能でありますが,できればゆったりと風景を楽しみながら歩いて見て回る,あまりなじみもないかもしれませんが,フットパスという手法を現在手掛けております。このフットパスは,歴史的,文化的資源や森林,あるいは田園地帯,古い街なみなど,当該地域に昔からありますありのままの風景を楽しみながら歩く,イギリスが発祥の地とされる散策手法でありまして,地区ごとに歴史的,文化的な資源を取り入れたルートの選定を行っております。まず手始めとしまして,10月にJR網田駅を起点・終点とします網田コースで募集人員約100名程度での実施を予定しておりますが,自分のペースで自由に散策していただきたいと思っております。当然のことながら,今回はJR利用者が中心となると考えております。市外からの参加者も多いものとあわせて考えております。網田地区の特産でありますミカン狩りも取り入れ,また昼食は地元産品を使いました「おこしき弁当」を買っていただくことを条件としております。経済波及効果をもたらすような形での実施を考えているところです。今回,実施しますフットパスは,議員ご提案の地域まるごとミュージアム構想に沿った形での実施になりえると考えております。しかし,はじめての試みであり,関係課との連携を密にしながら,よりよいイベントになるよう今後も鋭意努力したいと考えております。 ○議長(堀内千秋君) 九谷新吾君。 ◆10番(九谷新吾君) 益田総務企画部長の答弁をいただきましたが,今回私自身が提案をというか,執行部側に質問をしているミュージアム化に向けた提案に少しずれがあるというふうな感触を持って答弁を聞かさせていただいたんですが,この答弁の中に自由な発想で地域資源を内外にPRする手法ということでご提言があったものと,あとは今回も10月に企画をして100名程度で網田で実施すると。それと,最後のほうにはフットパスのお話もいただきましたけれども,議員ご提案の地域まるごとミュージアム構想に沿った形での実施になり得ると考えておりますという具体的な施策も少し説明いただいたんですけれども,私が申し上げているのは,もう少しプロセスを考えた上で何かできないものかなということが今回のミュージアム化の提案というか,質問でございました。行ってみよう,あるいは見てみようと,あるいは食べてみようという思いを抱かせる,あるいは仕組みと仕掛けというもの,まさしくそういったプロセスを得ながら企画がなされたと思いますが,私自身,今回このミュージアム化ということで関係書籍あるいは先進地の資料を見させていただきましたけれども,地域まるごとミュージアムは,新しく施設をつくることではなく,既に存在する地域資源,サテライトといいますけれども,ミュージアムとしてネットワークすることによって地域活性化につなげるというふうに明記をされておりました。ひいては,地域の経済活性化というものを念頭に置きながら,多くの来訪,観光,あるいは散策,いろんなジャンルがあると思いますけれども,そういった意味を持って,このミュージアムという質問をさせていただきました。 そこで1点お話をさせていただきますが,宇土の観光資源,様々たくさんございますが,私は本質的に調査・分析あるいは研究と,もちろんされているとは思いますが,先ほどお話しした,行ってみよう,見てみよう,食べてみようという仕掛けを接点とした流れがまだ,先ほど申し上げたプロセスの延長の中に入ってないんではないかという思いがいたします。つい先だって私も大変このパンフレットは重宝いたしております。ついこの間は中国と韓国からお客様がお見えでしたけれども,韓国語の「うと散策マップ」,それからもう何年か経過しましたけれども,この「宇土探訪」という英語とそれから韓国語,日本語のパンフレットございます。そういうところで,いろいろと鋭意努力はいただいておりますが,その仕掛けと仕組みづくりについてもう少し私は時間を費やしてやってほしいということであります。先ほど調査分析という話をしましたが,例えば宇土市内のホテル,あるいはタクシー,あるいはJR,民間団体,密な情報交換を行っていらっしゃるのかどうか。やっぱりそこには仕組みと仕掛けというものを延長に描きながら,いろいろな角度から私は情報交換をする必要があるのではないかなと。同時に,単なるイベントのときだけではなくて,年間を通じて宇土市に経済効果をもたらすということを念頭において施策を講じていただきたいなと,イベントもそうですが,行っていただきたいということであります。 その一つの例をお話しいたします。私は,先ほど韓国と中国のお客さんが宇土に来訪されて4日間,4泊5日,2名の方が宇土市内のホテルに連泊をされまして,部屋のほう,あるいはフロントのほう,当然このパンフレットは置いてあります,ありました。しかし,私はそこに一歩踏み込んだ,さっきから何回も言う仕掛けをぜひ行っていただきたいということであります。 あともう一つの例ですが,今,ホテルのお話をしました。以前,提案というかお話をした経緯がありますけれども,例えば宇土市内のタクシードライバーの方々が一定のカリキュラム,いわゆる研修制度を受けて観光案内認定とか,認定証とか,そういったものが発行されて,ドライバーのヘッドレスの後ろに貼ってあったならば,ホテルあるいは大会,イベント,会議,いろいろな方たちが宇土にお見えになったときに,タクシーに乗られたときに,これは何ですかといったときに,そこに仕掛けと仕組みがあるならば,明日会議は10時から,よし,じゃ1時間コースでどこか行ってみようというような状況が提示されるようなものもあっていいのではないかと。いわゆるモデルコースですね。そういうのがあれば,移動途中,あるいは気づかれた方たちが足を運ぶ。ひいてはそれは経済効果を生み出すということに私は確実につながると思います。 それともう1点,一つの例を調査分析という形でお話をさせてもらいますが,後ほど藤井議員さん,地蔵まつりの件について一般質問が出ておりますけれども,以前,あえて名前申し上げますが,商工観光課長平山課長時代だと思います。調査のことでしましたかと,いや,やっていませんでしたと,やりますとやられました。意外な数値に驚かれておりました。それはなぜかというと,宇土駅であります。宇土駅の通常の乗降客,それから平日の乗降客の差異を数字でJR側から提示されて驚かれていました。そういった延長が,一昨年から皆さんご存じと思いますが,城之浦から,あれは歩行者天国ですか,地元の方から要望があり,市の職員の方,本当にいくつかのハードルがあったんですけれども,熱心に説得というわけではございませんが,そのハードル,バリアを超えるために努力をいただいて,昨年から宇土駅から歩行者天国になっております。そういったものも情報を得た上の中で,このJRをどう活用するかという分析,研究,そして具体的な施策というものが出てくるんではないかなというふうに思います。例えば,例を挙げれば,地蔵まつりの日,私はここにうちわを持ってきましたけれども,JRの利用者が大変多いと。じゃマーケティング,この間,建設部長とマーケティングの話をしましたけれども,熊本市のマーケティングを見ると,これはすごいものがあるだろうと,来訪としては。じゃそれにもっと輪を掛けて呼ぼうじゃないかという発想がそのJR宇土駅利用者の数値からすぐさま具体的な施策が講じられるべきではないかなというふうに思っております。例を言うならば,キャラバンでも結構でございます。上通,下通で地蔵まつりにキャラバンを打つという形の中で,今何か宇土のキャッチコピーは何でしたかね,「ゆる~っと,ぶら~っと,うと物語」ですか,浴衣姿でゆる~っと,ぶら~っと,地蔵まつりというキャンペーンか何かわかりませんが,そういったキャンペーンを打つ。あるいは,23,24日は花火の絵が付いた浴衣姿で宇土駅で出迎える,あるいは浴衣を着た人には何か特別な粗品を差し上げる。うちわをあげると。何そう趣向のものがその調査分析によっていろいろな角度からできるんじゃないかなというふうに私は思います。どうか,仕掛け,仕組みでですね,もっと元気な宇土市,それから創意工夫,アイデア,知恵,そして連携と啓発です。金はかかりません。ぜひアクションを起こしていただきたいと思います。 今回,私は元松市長には通告出しておりませんけれども,あえて私が今申し上げたこの地域ミュージアム化について,元松市長自身どのようにお考えになるのか,所感をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○議長(堀内千秋君) 市長,元松茂樹君。 ◎市長(元松茂樹君) 九谷議員のご質問にお答えいたします。 まるごとミュージアムというような発想についてのまちおこしといいますか,取り組みは全国でもいろいろなところで実はされております。議員ご存じの通りでございます。私もこれについて少し調べたんですけれども,取り組みの内容としては,言葉としてはまるごとミュージアムという言葉を使っていてもまちまちであります。常時365日同じような状態でやっているところ,1カ月間期間限定でやっている,半月間期間限定でやっているとか,地域においては地域限定でやっている,市内全域を対象としているとかですね,こういったところがかなりまちまちであるという状況でございます。私が考えるまるごとミュージアムについて少し説明をさせていただきますと,まず宇土市内で,例えば轟水源とか御輿来海岸とか,もう既に有名となっているスポットだけでなく,地元の人がこれは珍しいと感じていないところも多々あると思うんですけれども,そういったところも見出していく,そのルートに加えていく,スポットに加えていくというようなところがまず一つあるかと思います。それと,先ほど申しましたように,年中とか一定の期間とかありますけれども,まず取り組みとしては一定の期間を区切って各施設や観光スポットなどでイベントや展示,ガイドなどの統一した取り組みを行う。あわせて,先ほど議員からもありましたけれども,食,土産,こういったものもあわせてPRをして寄っていただくとか,こういったところもあります。それと,フットパスのほうで説明がありましたけれども,徒歩とかマイカーとか話がありましたが,期間は限定するのであれば,マイクロバスとかの周遊とかも考えることができると。こういったことがまるごとミュージアムではないかなという,私なりの捉え方でございます。エリア的に申しますと,最終的には,当然全市を対象にするというのが当然ではあると思いますが,スタートの段階では,やはり地域を絞り込んでいく。例えば,さっき説明しました網田であるとか,この小西行長に関連する宇土駅から轟水源ぐらいまでのルートであるとか,こういったところを想定するのが現実的ではないかなと思っております。日数的な部分でいいますと,どうしても今は単発的なイベントになっています。フットバスも今回行うイベントについては単発のイベントでございますが,これを単に見ていただくだけではなく,学びにつなげることも必要ではないかなと。そう考えますと,単に日曜日にすればいいという話ではない。平日でも同じように回れるようなルートづくりをする必要があるのではないかなということ。それと,日にちについてもですね,例えば10月全土日とか,そういった繰り入れ方とか,10月の最終週とかですね,そういった期間も少し単発ではなく幅を広げた形で取り組んでいく必要があると思っております。具体的にですね,じゃどうするのかというところまでは実際検討はしておりませんけれども,まずは地域に光を当てて,観光,経済振興に結びつくように一歩ずつ進みながら,まるごとミュージアム的な要素を取り入れて,最終的に完成した形がまるごとミュージアムじゃないかなと思っているところです。先ほどその調査分析とかいう部分もありましたけれども,場所,スポットの調査分析に関しては,これは市民の皆さんからこういうところがあるんだよというところ,こういうのをやはり調べる必要があると思いますし,JRの利用者ですとか,タクシー利用者がどれぐらいあるのか,どれぐらい観光で来られているのか,宇土に泊まられている人が何%ぐらいが仕事で来られているのか,こういった部分もですね,調査分析は必要ではないかなとは思っております。ただ,仕掛けと仕組みの話もいただきましたけれども,いろいろ調べてですね,調べることはこれは今の段階で足らないと思いますし,これについては少しずつでもデータを集める必要があると思っておりますが,仕掛けと仕組みを重視しすぎて,大々的にやりすぎるのも後からこれ大変なことになりますので,まずは私ども考えていますのは,一歩ずつ進めていこうというような考え方でございます。そういう意味では,まずこのフットパスの今回の取り組みについてもですね,いろんな人がこうやって興味を持ってくれるんだよというところを地元の人にわかってもらう,これは大事なことでありまして,そしてそれをじゃ地元でどう生かすかというところに次踏み込んだ上で,これを,こういった取り組みをもっともっと広げていくというような手法も大事ではないかなと。経済につなげるとかいうのも本当に大事なことなんですけれども,今からこういうのをやりますから経済につなげてくださいと言っても,なかなか民間のほうでも動いていただけません。そういう意味では,少し動いて,これをぜひつなげてくださいという動きも大事ではないかなと思っております。手法の違い少しありますが,目的は同じだと思っておりますので,そういった部分はですね,議員からご提案いただいた部分も十分に参考にさせていただいて,今足りない部分もご指摘いただきました。こういったところも我々も努力をして,そしてもう少し体系だった目的を持ってこれからの取り組みにつなげていきたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(堀内千秋君) 九谷新吾君。 ◆10番(九谷新吾君) 突然に通告なしで元松市長には大変失礼をいたしました。それと,冒頭にお話をしましたが,今回の一般質問の答弁,多少ずれがあるというお話をしましたけれども,私自身の益田部長,あるいは佐美三課長ですか,質問骨子の説明不足というふうに思います。悪しからずお許しをいただきたいと思います。ぜひ,元松市長,金がかからず,汗を流しながら創意工夫,アイデア,知恵を出し合い,そして市民との連携啓発を深めていただいて,積極的に推進をしていただきたいというふうに思います。 その中で,1点だけ次の質問の前に,苦言ではございません,まちづくり推進課であります。私も今回,元松市長のマニフェストに沿った形で地域の活性化,元気な宇土市と,そういった延長上,あるいは自分の施策を実行するためにこのまちづくり推進課を設けられると思います。今,市民活動支援係観光交流係と2つの係がありますが,私も度ごと,事務所にその課のほうに足を運ぶわけではありませんけれども,あまりにも,これまでの業務を含めてですが,継続事業も含めてですが,多すぎるんではないかという感触を受けております。本質的なその今活動支援というか,サポートするというか,あるいは観光交流というのは,これは経済効果を生み出すというようなことも柱にあると思うんですけれども,「えっ,これがまちづくり推進課の業務ですか」というふうな問いかけをしたくなるようなことが1回ありました。本来ならばあちらじゃないかなというふうに私自身が思うのか,皆さん方が思うのか,よくわかりませんが,私自身は思いました。なおざりにできない,それぞれの業務はなおざりにできない業務でございます。市民に関係することでございます。ただ,私は仕事に追われるんではなくて,仕事を追うというスタンスでこのまちづくり推進課があってほしいという私なりの希望があります。そこには企てもあります。あるいは市民の啓発もあります。あるいは市民のサポートもあります。あるいは,まちづくりまちおこし,活性化を考えて動いていらっしゃる方々,団体,そのサポートも私はあると思います。いろいろな角度からプロ集団として,私もあそこの陣容スタッフ見ていますが大変素晴らしい方がおられます。全てが素晴らしい方。要は,その素晴らしいスタッフを市長自身配置をしているわけですが,通常の業務,これ大事な仕事とはわかりますが,私はあえて仕事に追われるような状況であってはならないんじゃないかなというふうに思います。通常の業務で。やはり,推進とまちづくりという言葉が付いていれば,そういった環境も私は周りから配慮すべきではないかなということを今回の質問を通しながら佐美三課長とのお話,あるいは係の方との話の中で自分なりに思うことがありました。ぜひ市民のサポート,あるいは啓発を含めた中で,動きやすいまちづくり推進課であってほしいというふうに思います。 それでは,次の質問に移りますが,前項で質問した中に,答弁に網田の事例が明記されておりますが,これも今回の2番目の質問も活性化ということを前提とした前段のミュージアム化の一つの手段という状況で質問をさせていただきます。歴史散策ウォーキング開催についてであります。益田部長,よろしくお願いいたします。 ○議長(堀内千秋君) 総務企画部長,益田輝明君。 ◎総務企画部長(益田輝明君) お答えをいたします。 最近の健康ブームによります簡単で誰にでも気軽にいつでもできる散策が,ブームとなっております。先ほどの答弁でご紹介しましたとおり,フットバスによるウォーキングを計画しており,今後各地区においてコース選定を行い,市内外のウォーキング団体等への周知を図るとともに,多くの皆さまに広く情報の提示をしてまいりたいと考えております。 ○議長(堀内千秋君) 九谷新吾君。 ◆10番(九谷新吾君) 簡潔な答弁をありがとうございました。もう皆さんがご存じのとおり,全国各地,あるいは県内においてもそうですけれども,地域の特性や,やもすると特産品まで含めた中でユニークな企画を持ったウォーキング大会といいますか,イベントが開催をされております。そういう企画に県内外の方々が集まるというんですか,参加をし,そのイベントを満喫してお帰りになっているという,こういうのはよくよくテレビ,あるいは新聞紙上でもよく見ることができますが,私は質問はしませんけれども,この網田含めて,JRとのタイアップのデコポンかネーブルか何かの企画,以前私も足を運んで見に行きましたが,やはりそこにはですね,やっぱり調査が必要だと私は思うんです。実施主体者として,じゃこういった前例,先例地を視察にお行きになったんですか。多分,私は行っていらっしゃらないんじゃないかなと思います。そこの地域の特性をそのまま結びつけてこちらでイベントを開くというのはなかなか難しいですが,これだけの地域資源を持った宇土市ならば,網田あるいは市長は全市含めてというお話もらいましたけれども,ぜひユニークな企画をもって何か取り組んでいただきたい。来年は熊本市は政令指定都市の移行を受けて記念イベントでマラソン大会が,これは多分定番化で行われると思いますけれども,ぜひ大きな風呂敷とは申しませんが,市内外,あるいは県外からでも行ってみようと,歩いてみようと,そして先ほどお話しした食べてみようと,あるいは買って帰ろうというぐらいの仕組み,仕掛けを考えたイベント開催をぜひお願いしたいと思います。特に私はきのう,たまたま偶然でありますが,久しぶりにジョギングに行った折にウォーキングをされている方がおられまして,今,私に対してあなたたちは県内外いろいろあっとるけど,見に行ったことあっとかいたという話をいただきました。その延長がきょう,執行部側のほうに投げかけた言葉なんですが,やはり,やっぱり行きたくなるというふうな思いで申し込みをインターネット,もしくは電話でやっているという話を聞いて,ぜひよその地区のこういったイベントもどういう形でやっているのか垣間見て,改めてそれを結びつけて宇土で何かぜひお願いしたいと。そのご本人も宇土ならできると,歩こう会やそういう同好会がたくさんあるから,そういった市民との連携を取りながらやればできるよという言葉までいただきました。昨日のことですけどお話をさせていただきました。 それでは,次の質問に移らさせていただきます。次は,宇土駅西側県道拡幅と,緑川国町付近から今道路の拡幅が進められております。宇土のほうも近々垣間見えるような立ち退きが始まっておりますけれども,その現況,状況について建設部長にお尋ねをいたします。 ○議長(堀内千秋君) 建設部長,新樹秀一君。
    ◎建設部長(新樹秀一君) おはようございます。お答えいたします。 ご質問の県道川尻宇土線でございますが,この事業は宇土駅周辺の地区整備事業に着手しました平成16年宇城地域振興局と宇土駅広場を取り込んだ道路改良につきまして協議を行い,平成18年度から県事業として始まっております。その後,平成20年10月,富合町が熊本市と合併した都合上,宇城地域振興局と熊本土木事務所に工事区間が分割されました。新たに平成20年度から6カ年事業計画として現在に至っているところでございます。工事区間は,起点が熊本市富合町南田之尻,終点を宇土市三拾町大坪までの総延長が約700メーター,総事業費が9億5千万円であります。そのうち本年度の予算としましては約1億1千万円が計上されているところでございます。この事業目的は,交通の安全対策として車道の拡幅,歩道の整備であります。車道幅を上下線ともに3メーター,それから歩道を2.5メーターで考えておられます。また,宇土駅前の交差点部は上下線ともに右折レーンが設けられます。なお,歩道は駅から熊本方面には左側に設置され,駅から城之浦方面には終点まで約130メーター左側に設けます。また右側には家屋が張り付いております約70メーターの部分について整備される計画であると聞いております。 次に,区分区間が分割されました平成20年度から現在までの進捗状況についてご説明いたします。計画してあります車道幅及び歩道を整備するためには,ほぼ全線にわたって約3,600㎡の用地買収を行う必要があります。今まで本年度を含めまして2,340㎡の用地買収,一部これには家屋移転補償も含みます,契約が締結されております。面積ベースで見ますと約65%の用地取得が終了しているところでございます。また,改良工事につきましては,宇土駅前の暫定ではありますが交差点改良が行われているところであります。今後も用地及び物件等の交渉を継続して行い,用地が確保された後,工事に順次取りかかるということでございます。 以上です。 ○議長(堀内千秋君) 九谷新吾君。 ◆10番(九谷新吾君) ありがとうございました。整備状況,特に宇城振興局との窓口として所管課,いろいろと努力をされているというお話を,直接ではなくて私同じ三拾町に,中野区に住んでおりますから,鋭意いろいろな方々からお話を伺っています。また,土地面積ベースでの先ほど説明ありましたが,65%,残り35%でございますが,ぜひ振興局の窓口として地元自治体として,その役割を十二分に果たした上で,早期に竣工できるように所管の部・課にはお願いをしたいと思います。 次の質問に移ります。駅利用者安全確保のための駅西口歩道整備についてです。これは,もう一昨年,昨年でしたかね,3月,東西乗降口の竣工セレモニーが行われまして,ただ駅利用者から,あるいは中野区の方々から現況,あの時点のままで進捗しないんじゃないか,あるいはそういった状況の中で駅利用者の安全面についても苦慮していると,問題が起きはしないかという不安な話を直接何回となく耳にいたしております。そういったことを含めて,この駅西口歩道の整備の状況について部長にご答弁願います。 ○議長(堀内千秋君) 建設部長,新樹秀一君。 ◎建設部長(新樹秀一君) お答えいたします。 宇土駅西側の安全向上についてのご質問でございますので,まず現状についてご説明いたします。現交差点及びその周辺の整備につきましては,昨年3月,宇土駅が新規にオープンするのに合わせて県・市及び警察で打ち合わせを行い,車両のスムーズな運行と歩行者の安全確保を目的に細かく県警の指示を受け,現状のような形で整備が行われ,運行されているものであります。本来なら歩道や車道,または横断歩道と道路構造令に準じた形で運用するものなんですが,用地交渉が難航し,用地の確保ができなかったため,できる範囲内での安全を取って,景観上,今のままでは好ましくないんですが,ガードレールやライン等で安全帯を確保し,暫定形で供用している次第でございます。安全は確保されているのか,またどのような利用をされているのか,歩行者や自転車の動向及び駅広に進入します送迎の車両等の動向につきまして,現地に行き,観察を行ないました。その結果から申しますと,歩行者の皆さんは何ら問題なく往来されておりますが,自転車を利用される人たちで路側を通り,信号に従って駅広に来られ,駅広の歩道を通らず,そのままロータリー,これは駐輪場のあるほうでございますが,駐車場のあるところを横切ったり,狭い路側を通って駐輪場に行く方々がおられ,少しこの面につきましては安全面で,さらに対策を考えなければならないと感じたところでございます。現在の交通環境を抜本的に改善し,宇土市の玄関口であります宇土駅西口交差点を安全性や利便性の向上を今以上に図るには,現在進められております用地交渉が1日も早く成立することでありますので,現在難航している交渉を事業主体であります県に任せるだけでなく,市として協力できるところは協力し,駅前周辺の正規の歩道や道路,または横断歩道等について重点的に整備を図ってもらえるよう積極的に要望してまいります。 以上でございます。 ○議長(堀内千秋君) 九谷新吾君。 ◆10番(九谷新吾君) 今度の歩道整備については,やはり前段と同様,用地取得といいますか,用地交渉に大変苦労をされておるようであります。今,新樹部長,この答弁書の最後のほうに安全性や利便性の向上ということを明記されております。ぜひ用地交渉については地元の自治体として県との連携を図りながら早急に改善されることを希望しまして,私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(堀内千秋君) 6番,中口俊宏君。 ◆6番(中口俊宏君) おはようございます。中口でございます。本定例会におきまして質問の機会をいただき,感謝申し上げます。質問は,1点目が小西行長関連事業まちづくり対策について,2つ目が鳥獣被害対策,3つ目が職員の非違事案防止対策であります。 以後,質問席から質問をいたします。 ○議長(堀内千秋君) 中口俊宏君。 ◆6番(中口俊宏君) 質問の1番目は,小西行長関連事業と本市のまちづくり対策についてであります。小西行長関連事業につきましては,6月議会におきまして1,325万2千円の予算が付いております。本事業につきましては,責任ある各部長,課長は費用対効果を念頭においてこの取り組みが必要であるかと思っております。まずそのことを申し上げて,質問にはいります。 その一つは,本事業の目的と事業の内容について質問をいたします。事業の主管課は,教育委員会の文化課ですが,事業の目的が明確になることによって,その方向性,手段が決まっていくかと思います。事業の目的とその内容について教育部長に伺います。 ○議長(堀内千秋君) 教育部長,山本桂樹君。 ◎教育部長(山本桂樹君) おはようございます。ご質問にお答えいたします。 教育委員会では,本市が輩出した偉人でもあり,16世紀末の宇土城主で宇土のまちづくりに貢献したキリシタン大名,小西行長公について,平成21年度から連続講演やシンポジウムを開催するなどして再検証に取り組んでまいりました。このような取り組みにより,講演会では東京や大阪など県外からの参加者を含め,毎回150人を超える方々に参加していただくようになり,また,地域から小西行長公を題材としたイベントの実施を望む声が上がるなど,行長公を地域の貴重な資源として活用しようという機運が徐々に高まってまいりました。しかしながら,小西行長公への関心や認知度は現在のところ,市内でも一部にとどまっており,今後より一層のPR,機運の醸成が必要でございます。そこで,今年度県の地域づくり夢チャレンジ推進事業を活用した小西行長を活用した地域づくり事業に取り組むことにいたしました。行長公を取り上げた講演会開催に加え,小西行長,秀吉が日本を託した「海の司令官」と題したドキュメンタリードラマのテレビ放送や行長公ゆかりの地散策ツアー,そして大阪,東京で行われる物産展でのPRイベントを計画しております。この物産展でのイベントは,小西行長顕彰会,この顕彰会は関西を中心とした小西行長公に興味を持つ方々の集まりでございますが,この小西行長顕彰会と連携して実施したいと考えております。 また中学校でドラマの上映会を行い,子どもたちが郷土に誇りを持ち,自慢できるような取り組みも行いたいと考えております。さらには,小西行長公を県内外にPRするため,誰もが親しみやすく,永く愛されるマスコットキャラクターを一般から募集し,市民・民間に広く利用してもらうことで,その認知度を上げていきたいと考えております。このような地域情報の発信や交流活動を推進することにより,新たな地域資源を生み出し,経済効果を生む地域づくりにつなげていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(堀内千秋君) 中口俊宏君。 ◆6番(中口俊宏君) 質問の2つ目は,この事業を通じてまちづくり対策の現状について質問をいたします。この事業は,昨年人吉市が実施しております。日本ではじめて飛行機で空を飛んだ日野熊蔵さんのドキュメンタリードラマとして九州各県に放映されております。人吉の方からこのことについて聞く機会がありました。担当の方によりますと,まず市長,公室企画課,ここを中心として部内関係各課がまとまり,意思の統一,そして目的,方向性を共有した,これが一つであります。次に,事業が成功するためには,市民の盛り上がりが必要ということで,子どもから大人までの市民全体に向けての対策を実施したということであります。関係者の方には資料を配付しております。1の1のイベント等を参考にしてください。このほかに,ポロシャツやストラップなどの記念品の作成,ドラマの製作に当ってはエキストラ,これには市民に対して公募し,市民の方に出演してもらった。官民一体となった活動により,市民の盛り上がりを見ることができ,そしてテレビ放映につながったということであります。次に,テレビ放映後は,テレビ熊本が撮影用に製作した飛行機は,寄贈を受けて人吉クラフトパークに展示してあり,観光の目玉の一つになっているということであります。資料の2であります。この事業を実施したことにより,人吉市の認知度が高くなり,観光の問い合わせもあるなど大成功でしたということでした。今年は宇土市においてこの事業が実施されます。教育委員会の担当の方は一生懸命取り組んでおられることがわかります。この事業の目的からして,今後は教育委員会とまちづくり推進課の関係する部署が連携を密にして取り組むべきであります。あわせまして,前年等に実施された市町村に出向き,成功談,あるいは失敗談等の意見を聞き,いわゆる視察研修を行い,その結果を宇土市の事業に反映させる,これも必要かと思います。私個人的に見た場合,一つが部内関係各課の連携の希薄化,それに市民向けの対策が不足しているということを危惧しております。そこで,総務企画部長には現在及び今後の取り組みについて質問いたしますけれども,その一つが関係部署の連携した取り組みについてであります。予算の執行,縦割り行政の中で,各部署間において垣根はないと思いますが,部内の意思統一を図るとともに,その責任の所在,関係部署の連携状況について,2つ目が市民への周知に向けた対策であります。小西行長及びその関連事業につきましては,私が知る限り市民の中ではあまり知られておりません。そこで,これらの認知度を高めるなど市民向けの対策について。3つ目がその他の対策について。この3点について伺います。 ○議長(堀内千秋君) 総務企画部長,益田輝明君。 ◎総務企画部長(益田輝明君) お答えをいたします。 テレビ熊本制作,TKUドキュメンタリードラマ,郷土の偉人シリーズ第19弾,「小西行長,秀吉が日本を託した海の司令官」の制作,放映につきましては,宇土市を広くアピールできる絶好の機会と捉えております。また,放映を機に,本市への来訪者も増えることが期待されますので,この機会を逃すことのないよう関係部署が連携し,対応しなければならないと考えております。そこで,放映に伴います関係部署間の連携した取り組みについてのお尋ねですが,今回のドキュメンタリードラマの撮影を所管します教育委員会文化課と観光を所管する総務企画部まちづくり推進課において,これまでも適宜連携し,対応しているところでございます。その一端を申し上げますと,ロケ地の選定における市の要望案取りまとめや経済効果をもたらす役者やスタッフの宿泊,あるいは食事,弁当などの手配などがあります。しかし,これらは軽微な取り組みでありまして,何といっても放映後の対応が一番大事であることと認識をしております。議員ご指摘のとおり,両課におきましても,この機会を一過性のドラマでとどめることではなく,これを機にいかに経済波及効果の取り組みを行うかを検討しているところであります。そのためにも,情報を共有し,組織の垣根を取り払い,しっかり対応したいと考えております。 そこで,市民向けの対策をどう考えているかとのお尋ねでございますが,現在,文化課及びまちづくり推進課が具体的に取り組んでいる,またこれから取り組む予定の事業について申し上げます。まず,文化課が所管する事業としましては,先ほど教育部長からありましたように,現在,県内外へのPRを目的に小西行長マスコットキャラクターを募集し,機運の醸成を図っております。また,9月と11月の計2回,「よみがえれ小西行長公」と題し講演会を開催する予定であり,その際,市外,県外からの参加者の宿泊を促すため,その前日に小西行長ゆかりの地散策ツアーの実施も予定されております。また,まちづくり推進課におきましては,宇土散策マップを作成し,宇土駅をはじめ国道3号,57号から城山宇土城址までの順路をわかりやすく表示しており,散策ツアーでの活用を予定しております。 その他の事業について申し上げますと,宇城観光推進協議会とのタイアップで市内飲食店組合に依頼しまして,小西行長弁当を開発しました。来月から運行が始まりますJR三角線の観光特急列車「A列車で行こう」に合わせ,販売をすることとしております。また,本年3月に九州新幹線が全線開業したことから,県外からの交流人口を呼び込むために,現在,広報PRアドバイザーの監修によります「宇土歴史観光ガイド」を作成中でありまして,市外からのお客様のおもてなし用としまして,また当然のことながら小西行長ゆかりの地散策ツアーにも活用することとしております。さらに,文化課所管で現在実施中の歴史探索講座の受講者の中には歴史ボランティアガイドを希望される,あるいはそういうサークルを立ち上げたいと考えている受講者も多数おられると聞いておりますので,今後まちづくり推進課が予定しています観光ボランティアガイドの要請の中で,共に協力,連携しながら一緒に取り組みを進めていかなければならないと考えております。 このような事業は,取り組みの第一歩に過ぎませんが,これからも小西行長公の顕彰を進めていく中で,関係各課が連携しながら,この大きな歴史的資源を今後のまちづくりや観光に行かす方策を講じてまいりたいと考えております。 ○議長(堀内千秋君) 中口俊宏君。 ◆6番(中口俊宏君) 次に,本事業の一連の取り組みにつきまして市長の考えを伺います。このイベントやドラマの放映だけの一過性で終わることなく,これを契機にまちづくり,宇土市の活性化に取り組むことが必要であります。今後は,小西行長を宇土市のシンボルの一つとして,また観光資源の一つとして,核として取り組むことになるかと思います。総論から各論への時期です。まずやるべきことは,資料1の3から1の6を参考にしてください。テレビ放映後は,小西行長の銅像があります城山公園を訪れる人が多くなるかと思います。そこで,宇土市内の主要地点から公園への案内の表示の設置と公園駐車場等の整備が必要であります。それに,公園に関する説明用の看板の一部については,文字の判読ができないところがありますので,これらの整備が必要かと思います。 次に,中長期的な対策の一つとして,宇土地区の方のアイデアを紹介いたします。これは,宇土市と小西行長の養女オタア・ジュリア,その他関係がある韓国の都市との交流を進め姉妹都市を提携する。あわせて,宇土市の玄関である宇土駅前広場に小西行長とオタア・ジュリアの2人が並んだ銅像をつくる。銅像は一つの例といたしまして,小西行長が左手に刀を持ち,右手でオタア・ジュリアと手をつないでいるところを想像してください。そういった韓国とのゆかりのある銅像を建立し,これを観光資源の一つとする。この銅像につきましても,熊本県一あるいは九州一の大きな銅像,これで一つの名物にするといったことであります。韓国から日本,熊本に来る観光客を宇土市に呼び込む計画であります。私もこれにつきましは課題はいろいろありますけれども,賛同し,これを提案したいと思います。参考までに,韓国と姉妹都市を提携しているのは,県内の自治体では菊池市が全羅北道金堤市,和水町が忠清南道公州市,熊本市は蔚山市と友好都市を結んでおります。ちなみに,韓国から日本,熊本へ観光に来て県内に宿泊した人,これは平成20年には約24万2千人,平成21年は約12万2千人の方であります。その平成21年に宇土市を訪れた外国人観光客は109人であります。寂しい数字です。これも外国人観光客を受け入れる観光資源がない,これが原因の一つだろうかと思います。そのために,韓国との交流を深めるとともに,韓国とゆかりのある観光資源の一つとして銅像を建立し,韓国から熊本県内に来る年間約12万人から24万人,この中の1割でも宇土市に足を伸ばしてもらう。そうすれば,約1万人から2万人の方が宇土市を訪れる計算になります。1万人の方が千円使えば年間1千万円,宿泊等で1人1万円使ってもらえば年間約1億円が宇土市に落ちることになります。これらのことから,本事業を通じて県内外の対策とあわせて,今後は韓国向けの対策も視野に入れた取り組みが必要かと思います。銅像の建立及び資金調達につきましては,行政にやってくれ,これもやってくれ,あれもやってくれじゃなくして,自らも汗をかいて民間有志による組織を立ち上げることも必要ではないかと私は思っております。行政と連携を取りながら,これらの組織を中心として市民の方々へ浄財をお願いする。また,インターネットにより全国に情報を発信して,小西行長のファンや関係ある人たちにも浄財を呼びかける。あるいは,熊本市が熊本城復元の際に一口1万円として一口城主を呼びかけておりますが,これらも参考にするということであります。これは,一つの夢物語かもしれませんが,夢は見るもの,実現に向かって努力するものであります。市民に実現に向けての夢を抱かせるのも行政の大きな仕事かと思っております。そういった意味も含めて,これら小西行長関連事業を進めていく上での市長の考えを伺います。 ○議長(堀内千秋君) 市長,元松茂樹君。 ◎市長(元松茂樹君) お答えいたします。 小西行長公関連事業として短期,中期,長期,それぞれの取り組み案についてご提案をいただきました。誠にありがとうございます。まず,短期的な取り組みとしてご提案いただいております城山にあります近世宇土城につきましてですけれども,テレビ放映を機に市の内外,それから九州各地からも,あるいは関西からも来訪者が増えることは当然予想されますので,現地を再度調査いたしまして,特に案内表示が不足する部分ですとか,こういった所について適切かつ早急に対応したいと思っております。また,雑草等も,草刈り等もしておりますが,夏場を過ぎてまた伸びてきておりますので,こういったところは当然のことながら対応していく予定にしております。また,中期的な取り組みとしてご提案をいただいております大阪の堺市,韓国,そして韓国との交流についてでございますけれども,まずはお互いを知るところから始めることが重要だと考えております。小西行長公が朝鮮出兵時に韓国でお城を築いております。韓国のスンチョン,ウンチョンなど,同氏のゆかりの地域がありまして,そういった地域との連携,協力した情報発信や交流活動ができれば大変喜ばしいと思います。しかしながら,そのためにも宇土市民が小西行長公をどの程度認識しているのかも大変大事な点ではなかろうかと考えております。そのきっかけづくりが,今回のドラマ放映につながっていくのだと考えております。史実を深め,正しい認識をすることがまずは重要でございますので,その上で市民が行長公に対する尊敬の念を持って,宇土の殿様であったと誇りを持って小西行長公を語れるような,そのような機運の醸成を図っていくことが大事ではなかろうかと思います。繰り返しますが,こういったことの発端とするためのドラマ放映でもございます。ドラマとは別にですね,今後も教育委員会のほうで講演会とかシンポジウム等を予定しております。ドラマの放映と合わせて,さらに行長公に対する愛着心や評価が向上することを期待しているところでもあります。 このような取り組みを進めていく中で,議員が長期的な取り組みとしてご提案いただきました姉妹都市の提携があります。いろいろな課題があるかとは思いますが,このような機運が高まっていって,小西行長公が本当に市民の中に重い形で認識されるようになるならば,それは夢ではなくなると思いますし,また宇土駅前の銅像の件ですけれども,ジュリア・オタアとの一緒に建てた銅像の建立とか,こういうことができるようになりますならば,それも本当に韓国から来た人にとっての目玉的な位置づけもできると思いますので,もっとも理想的な市民の善意を形にした形で設置ができればと思っているものでございます。なお,小西行長公に関しましては,戦国時代に戦国武将として,そしてキリシタン大名として名をはせた人物ではありますが,これまでの映画,そしてテレビドラマ等に時折取り上げられておりますが,中心的な存在として取り上げておりません。これから,まさしくこれから新たに小西行長公の役割が見直されて,立場が見直されて,これからクローズアップされていく戦国武将の一人だと考えております。今後も韓国のみならず,日本全国から歴史家や歴史愛好家の皆さんが大変興味を持っていただく人物であると確信をしております。当然,行長公の足跡をたどりながら来られる方も増えますし,そういう意味で宿泊客も増えてくるものと考えております。宇土市には宿泊施設,今のところそう多くはないわけではございますが,ただそういった方が増えてこられるということを考えますと,おもてなしの戦略についても,当然考えていかなければならないと思っております。 今後も小西行長の顕彰事業,研究も含めて顕彰事業を重ねながら,市民一人一人が小西行長公に対する尊敬の念や愛着心を醸成することが最も重要ではなかろうかと考えておりますが,先ほど九谷議員のご質問にもありましたけれども,やはり最終的には観光振興であり,それが経済振興につながるというのが一番のポイントではないかと思っております。そういう意味では,役所だけではなく民間を巻き込んだ形でいろいろご協力をいただきながら取り組んでいく必要があると思っております。今回,中口議員から,特に中長期的なご提言をいただいておりますが,ぜひ今後の取り組みの参考にさせていただきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(堀内千秋君) 中口俊宏君。 ◆6番(中口俊宏君) 前向きな対策を期待しております。 質問の2番目は,タイワンリスによる被害防止対策についてであります。この件につきましては,3月議会において質問をしております。今回は,今年度の進捗状況と今後の対策について質問をいたします。資料2の1を参考にしてください。これは,熊本県のタイワンリス捕獲実績の資料です。昨年度の実績と本年度4月から6月までの宇土半島におけるタイワンリスの捕獲頭数が示してあります。平成22年度は捕獲頭数全体の約88%を宇城市が捕獲しております。本市は全体の12%でありました。本年度4月から6月まで3カ月間の宇土半島におきます捕獲頭数は760頭であります。宇城市の捕獲頭数は689頭,全体の約91%,宇土市の捕獲頭数は71頭で約9%であります。3月の定例会におきまして,この捕獲頭数の差について,宇城市はタイワンリス1頭につき800円で買い取る報奨金を支払っており,宇土市ではその制度がないことが影響しているとの答弁がありました。本年度のタイワンリスの捕獲等の対策といたしましては,資料2の2の,これはマスコミ報道ですけれども,熊本県の事業としてタイワンリスの捕獲,これにその報奨金の半額を市に補助する,捕獲頭数の半額を県が市に補助するということであります。これを受けてと思いますが,宇城市は6月議会に一般会計補正の中でタイワンリス駆除事業について750万円を上程しております。本市の取り組みについては,3月議会において,今後は一つが捕獲体制について,二つ目が捕獲後の処理体制の構築にいて,三つ目に予算措置について前向きな答弁がありました。しかし,現段階におきましては,これらの資料からして,宇城市に比べて対策が遅れていると言わざるを得ません。また,宇土市の対策はどうなっているのかという市民の声もあります。今後の対策といたしましては,スピード感をもって効果的な対策を期待しております。このことにつきまして,経済部長に伺います。 ○議長(堀内千秋君) 経済部長,下田英一君。 ◎経済部長(下田英一君) タイワンリスの被害対策につきましては,3月議会において議員から一般質問をいただきまして,その後の進捗状況と対策はどうなったのかというご趣旨のご質問であろうと思います。3月議会の一般質問で,タイワンリスの根絶を目指すためには宇土半島地域が一体となって,県や宇城市と足並みを揃えて地元農業者と連携した捕獲対策を早急に実施すべきであると考えておりますというような市長の答弁がございました。3月議会終了後から宇城市と同様に本市においても捕獲報奨制度を導入すべく関係団体や地元区長さん方との協議を行い,ようやく実施できる体制が整ったところでございます。このための予算措置を今議会で上程していただいているところでございます。補正予算を可決いただきましたならば,現在タイワンリスが確認されております網田地区の古屋敷,古場田,米の口,赤瀬,平岩で一般住民に対する捕獲従事者の説明会等を開催いたしまして,地域住民の方々の協力を得て捕獲頭数を増やしていきたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(堀内千秋君) 中口俊宏君。 ◆6番(中口俊宏君) 熊本県によりますと,今年度はタイワンリスの生息数の実態調査を行うというような話もありますけれども,これが出ましたならば,効果的な対策もあわせてお願いしたい。あるいは,期待しておりますので,よろしくお願いいたします。 質問の3番目は,職員の非違事案の防止対策,この取り組みについて質問をいたします。公務員の非違事案につきましては,資料の3の1から3の3を参考にしてください。最近の新聞報道では,小学校の教頭と高校の教諭が飲酒運転で停職の懲戒処分,熊本市の職員が女性宅ベランダ侵入事件等々の報道があっております。本市におきましても,「乳幼児子ども医療費受給者証宇土市誤記3千人分再発送」という報道とあわせて,昨年の秋には無料クーポン券を誤配付するミスを犯したともあります。また,交通事故関係では,先に専決処分の報告がありましたけれども,公用車を発進させる際,駐車中の車に接触して損害を与えた。駐車中の車に対する交通事故であります。これらの事案からして,今後何か大きな非違事案が発生する前兆ではないかと思いたくなる次第であります。事案が発生してからは遅いわけです。平時に対策を一つ一つ実行していくことが大切であります。職員の非違事案が発生しますと,第一に本人,家族が不幸になることです。二つ目に,組織の信用が失墜します。三つ目に,職場が暗くなり,職員の士気が低下します等々,いいことは全くありません。この非違事案防止対策は組織管理の重要な課題の一つでもあります。また,各所属長等々の上級幹部に与えられた責務の一つでもあります。これらのことを踏まえまして,質問の一つが,過去5年間の職員の地方公務員法上の懲戒処分と任命権者によります監督上の措置の件数,内容について,総務企画部長に質問をいたします。 ○議長(堀内千秋君) 総務企画部長,益田輝明君。 ◎総務企画部長(益田輝明君) 平成18年度から平成22年度までの過去5年間の職員の交通事故を含みます非違事案の発生状況についてお答えいたします。 平成18年度,平成19年度,平成20年度,平成22年度におきましては,非違事案は発生しておりません。平成21年度4月に物品調達等に関する不適切な事務処理が発覚しております。これは,公務に使用する物品調達時に複数の部署において,本来購入した物品とは違う消耗品等の物品名で納入業者に請求させる,いわゆる差し替えを行っていたものです。なお,この差し替えに関与しました職員17人,管理監督責任として4人に対して文書による訓告を行っております。あわせて,管理責任として市長,副市長の給料の減額を行っております。 次に,非常勤職員を含む職員の交通事故件数についてですが,平成18年度1件,平成19年度1件,平成20年度1件,平成21年度3件,平成22年度1件,合計の7件発生しています。 以上,交通事故件数7件と物品調達等に関する不適切な事務処理と合わせますと,5年間で8件の非違事案が発生していますが,地方公務員法第29条に基づく懲戒処分及び監督上の処分等については,行っておりません。 次に,非違行為とは認識しておりませんが,事務処理ミスにより市民の皆さまに大変ご迷惑をおかけした事案として,平成22年度において4月に市長選挙の入場券送付時に郵便番号の記載ミス事案,10月にはインフルエンザワクチン接種無料クーポンの誤送事案,3月には乳幼児医療受給者証の受給者番号が電算処理時に間違った番号が付されているものを送付した事案が発生しております。インフルエンザワクチン接種無料クーポンの誤送につきましては,管理監督責任として管理監督職3人に対して文書による訓告を行っております。あわせて,管理責任としまして,市長,副市長の給料の減額も行っております。 以上,事務処理ミス3件が発生をしております。今後とも非違行為や職員の事務処理ミスが発生しないよう,様々な対策を講じていきたいと考えております。 ○議長(堀内千秋君) 中口俊宏君。 ◆6番(中口俊宏君) 二つ目が,未然防止対策の取り組みについて質問をいたします。その一つが,平素所属長と幹部の未然防止に対する取り組みについてであります。公務員の非違事案が報道された際には,それを素材として職員の指導,研修を実施することは効果的な対策の一つであります。最近では,資料2の2,これは公務員が預かり金を横領した事案であります。これら報道を受けて,各所属長にあっては,自らの所属はどうなっているのか,調査あるいは職員への指導をし,その結果を市長,副市長へ報告する,これも上級幹部に与えられた責務の一つでもありますし,また首長等々を補佐する者としての当然なすべきことと考えております。各所属長と上級幹部が実施している平素の対策について伺います。総務企画部長に伺います。 ○議長(堀内千秋君) 総務企画部長,益田輝明君。 ◎総務企画部長(益田輝明君) 平素の防止対策の取り組みについてお答えをいたします。 まず,先ほどお答えしました事案の事後防止対策として,物品調達等の不適切な事務処理においては,公務員倫理研修を開催し,本市の事務処理上の再発防止対策,公務員倫理の再確認等について全職員を対象に実施をしております。また,選挙時の入場券の郵便番号記載ミス,インフルエンザワクチン無料クーポンの誤発送,乳幼児医療受給者証の番号の間違いの発送を受けて,組織的な取り組みとしまして,リスクマネージメント研修を全職員を対象として実施し,再発防止に努めてきております。平素の防止対策の取り組みにつきましては,今申し上げました事後の防止対策を踏まえ,業務の中で活用をしています。直接事務を担当する非役付職員等については,研修を通じ,防止対策の重要性を十分理解して事務を行っており,さらに管理監督職からの指導,アドバイス等も行われています。管理職については,研修を通じ,業務管理,人事管理に努めています。また,総務課からは庁内メールを活用しまして,綱紀粛正等についての通知を適宜行っております。交通事故防止対策につきましても,総務課から綱紀粛正の通知とあわせて適宜行っており,さらに所属長または同僚から出掛ける際の「気をつけて」等の声掛けも行われており,これが事故防止対策につながっているものと考えています。平素からの交通事故を含む非違行為等の防止対策は非常に重要であると考えております。他市において,交通事故を含む非違行為等が報道されたときは,本市の状況等について確認,または調査等を行うよう心掛けてきております。今後も,職員に対して非違行為が起こらないよう公務員倫理の遵守や交通事故防止対策等について情報の提供を行いながら,また管理監督職からの指導助言を行い,防止対策に努めてまいります。 ○議長(堀内千秋君) 中口俊宏君。 ◆6番(中口俊宏君) その二つ目が,その行為者に対する指導と組織的な再発防止対策についてでありますが,報道された事案の当事者,あるいは専決処分の報告がありました交通事故の当事者等に対しまして,個別的な指導はどういうことがあっているのか,あわせて組織的な再発防止対策が必要かと思います。その対策を実施中の指導・研修の内容等につきまして,総務企画部長に伺います。 ○議長(堀内千秋君) 総務企画部長,益田輝明君。 ◎総務企画部長(益田輝明君) 防止対策の取り組みとして,当事者に対する指導は行っているかについてお答えをいたします。先ほどの事案について申し上げますと,事案発生後,直ちに当事者に対して事情の確認,口頭による注意,指導,アドバイスを行っています。その後,当事者を含む係内または課内での指導,アドバイスを行っております。その理由の主なものとしましては5点ほどあります。1点目としまして,当事者個人に対しての指導,アドバイスも重要であると考えます。業務を進める上では,同じ係,課の他の職員が担当してる業務にも関係することがあり,何らかの影響を受ける場合があること。2点目としまして,問題分析を行い,マニュアルづくりや今後の事務処理ルールの再確認を行うことができること。3点目としまして,同じ係内,課内でその問題について共有し,共通認識を持つことにより問題解決に向けての対策が迅速に対応できること。4点目として,その問題を当事者だけの問題と考えるのではなく,自分の問題として捉え考えることにより,職員の成長につながること。5点目として,問題を共有することにより,係内,課内の結束が深まるであろうことなどが考えられるためです。係内,課内のミーティング内容としましては,問題発生の原因,問題に対する今後の対策,再発予防,再発防止対策等について話し合いが行われております。なお,当事者の事後経過への対応としましては,本市の場合,毎年度3回個人面談を実施することになっておりますので,この機会を活用して直近の管理職から指導,アドバイスや心のケアなどが実施されております。 ○議長(堀内千秋君) 中口俊宏君。 ◆6番(中口俊宏君) 最後の3つ目になりますけれども,懲戒処分の指針による指導状況についてであります。資料3の4,3の5を参考にしてください。懲戒処分の指針につきましては,平成12年・・国家公務員については,人事院から通知され,熊本県職員につきましては知事部局,教育長,警察本部にそれぞれ懲戒処分の指針が制定され,それに基づいて指導研修があっております。各市町村にもこの懲戒処分の指針が制定されていると思いますけれども,インターネットで検索しましたところ,菊池市の懲戒処分の指針がありましたのでそれを添付をしております。この制定の目的といたしましては,職員の懲戒処分の標準的な量定を明らかにすることにより,市民の公務に対する信頼感を確保し,職員が公務員として高い倫理観を保持し,市民に信頼される職員として行動するよう本指針を制定するとあります。本市においても,懲戒処分の指針の制定が必要であります。有れば,これによる指導状況,無ければ今後の対応策について総務企画部長に伺います。 ○議長(堀内千秋君) 総務企画部長,益田輝明君。 ◎総務企画部長(益田輝明君) 防止対策の取り組みとしての懲戒処分の指針の制定状況及びその内容の周知についてお答えをいたします。現在,本市におきましては飲酒運転の懲戒処分につきましては,宇土市職員の飲酒運転等に対する懲戒処分規程を策定しており,これに基づき処分について判断を行います。その他の事案については,独自の懲戒処分の指針は策定していませんが,国において詳細な事案に基づく懲戒処分の指針が策定されており,この指針に基づき処分の判断を行っております。また,宇土市職員の飲酒運転等に対する懲戒処分規定については,策定後,速やかに職員へ周知を図っており,あわせて懲戒処分の対象となるような非違行為等については,絶対に起こさないよう注意喚起も行っております。今後の本市独自の懲戒処分の指針の策定につきましては,国・市町村の業務内容等で幾分違いもありますので,これらを考慮して,現在素案策定の準備を進めているところです。策定後は速やかに職員への周知を図りたいと考えております。 ○議長(堀内千秋君) 中口俊宏君。 ◆6番(中口俊宏君) この非違事案防止対策につきましては,私の経験を踏まえて質問をいたしました。この非違事案防止対策は,華やかな活動ではなく地味な仕事ではありますけれども,組織管理上,極めて重要な仕事の一つであります。これは所属長等々の上級幹部に課せられた責務でもあります。このことを頭の片隅においてもらい,職員からこういった非違事案が絶対に起こらないように諸対策を進めてもらいたく質問をいたしました。 最後になりますけれども,地域の方々から市長,副市長をはじめ土木課,あるいは学校教育課の方々に御礼と感謝の言葉があっておりますので,お伝えをいたします。 一つは,大坪川左岸の宇土東小学校通学路の整備についてであります。ここは未舗装でした。雨の日は水が溜まり,子どもたちが水溜まりを濡れながら,水が靴に浸みながら歩いておりました。そこで地域から市のほうに陳情しましたところ,迅速に対応していただき,夏休み中に簡易歩道等の整備ができました。地区の役員の方々から市長をはじめ市に対してお世話になりましたというようなお礼の言葉があっております。 もう一つは,ケアプラザ周辺の道路の整備についてであります。車いすで移動されている方がほとんどです。ある車いすで移動されてる方が,これまでは道路の一部にでこぼこがありました。また,小石が散乱しておりました。小石に乗り上げてもバランスを失います。あるいはでこぼこのところに車輪が入れば,バランスを失い転倒することの危険性もありました。今回,ケアプラザ周囲の道路を舗装していただきまして,安全に車いすで移動ができることになり,ありがとうございました。市のほうにもよろしくお伝えくださいというようなことでありました。また施設長をはじめ幹部の方々からも同様の言葉があっておりますので,市長をはじめ執行部の皆さんに地域の言葉,御礼をお伝えいたします。 以上で質問を終わります。 ○議長(堀内千秋君) それでは,ただ今から昼食のため暫時休憩をいたします。午後1時から会議を開きます。             -------○-------                午前11時35分休憩                午後0時59分再開             -------○------- ○議長(堀内千秋君) 午前中に引き続き,会議を開きます。質疑並びに一般質問を続行いたします。 7番,藤井慶峰君。 ◆7番(藤井慶峰君) 皆さん,こんにちは。お疲れさまでございます。無所属の藤井です。今回もまた一般質問の機会をいただき,ありがとうございます。今回は,地域通貨の発行について,そして大王の棺実験航海後の実験と馬門石の活用について,そして地蔵まつりの造り物の活用について,以上3点についてご質問をさせていただきます。また,質問席に移る前に,今年の3月11日に東日本大震災がございましたが,それから半年後,また復興の道筋さえついていないときに,先日は紀伊半島で台風12号による豪雨災害が発生いたしました。全ての被災者の皆さまにお見舞いを申し上げ,そして犠牲者のご冥福をお祈りしたいと思います。 ○議長(堀内千秋君) 藤井慶峰君。 ◆7番(藤井慶峰君) それでは,質問させていただきます。 私は,何としてもこの宇土市の商店街を守っていかなければならない。そうしなければ,必ずや将来的に買い物難民も出てくるでしょうし,そして宇土市自体が立ちいかなくなる,そういう思いをいたしております。そのために,ぜひとも実現したいのが本町通りの大型貨物自動車の通行規制と,そして地域通貨,私の言う地域通貨はプレミアム付きの商品券でありますが,この地域通貨の発行による活性化が有効であり,必要であると思っております。そこで,今年3月議会で質問し,地域通貨は他の自治体でも発行しており,極めて有効であるという観点から取り組み,商工会,商店会など関係諸団体と協議を進めたいという執行部からの答弁をいただきました。それで,もし発行するとするならば,今年の12月の歳末商戦に合わせることがより効果的であるという思いをいたしますので,再度,今議会で質問するわけでございます。 まず,経済部長にその後の協議の結果,あるいは今後の取り組みについてお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○議長(堀内千秋君) 経済部長,下田英一君。 ◎経済部長(下田英一君) 藤井議員の地域通貨,いわゆるプレミアム商品券につきましてお答えをいたします。 まず,事例につきまして,県内の事例でございますが,昨年,平成22年度におきましては,県下14市のうち6市,熊本市,荒尾市,水俣市,玉名市,山鹿市,上天草市において実施をされております。なお,財源につきましては,国の経済対策費等などの助成金を活用し実施されたケースが多いようでございました。本年度平成23年度におきましては,山鹿市のみで実施されております。本件につきましては,宇土市商工会とともに先進地等の視察調査を行ってまいりました。調査の中で,近隣の自治体で実施されたケースにおいて,その反省点といいますか,その中身で商品券の消費先が大型小売店になりがちであるということ。事務量が相当増加し,経費を要するということ。プレミアム率の違いによるその売れ行きの違いが表れている等の課題が見えてまいりました。議員ご提案の今年の12月実施というお話は時間的に無理でございますけれども,地域活性化の手段として,ほかの事業との整合性を図りながら継続して商工会,商店会と協議し,検討してまいりたいというふうに思っております。 以上です。 ○議長(堀内千秋君) 藤井慶峰君。 ◆7番(藤井慶峰君) ありがとうございました。県内市町村あちらこちらで実施されておるということですが,いろいろその大型店にお客さんが行ってしまうという,そういった問題点もある,それから経費がかかるという面があるということはわかりました。この商品券については,私も宇土市の商店の方々,あるいは市民の方々ともお話しするんですが,非常に期待しておられるという実態がございます。そういうことでぜひ実施していただきたいんですが,ただ発行するとしたとして,利用する人が大型店とか,あるいはディスカウントスーパーなどに買い物されると地元の商店にとってはメリットがなくなります。それは何のために地域通貨,プレミアム付き商品券を出すかということの意味がなくなってしまいます。そういった意味ではですね,ぜひともその実施するときにはですよ,本市に,宇土市に主たる事務所の置いている商店,あるいは企業でのみ使えるものにするべきだという思いを持っております。そうしなければ,地域通貨としてのメリットはなくなります。つまり,地元に主たる事務所を置いている商店または企業であれば,それだけ売り上げが伸びれば,利益が上がれば税収という形でまた本市に戻ってくるわけでございます。そして,地元の商店街も元気が出てくるということでございますので,ぜひ実施に向けて検討を進めていただきたいと思うんです。例えば,1割増しの商品券であれば,買う方も1割余分な買い物もできるわけでございますので,ぜひ前向きの協議をお願いしておきたいと思います。 それでは,2番目の質問に移らせていただきます。全国的に話題を呼び,本市の名を全国的に届かせ注目を集めた,いわゆる大王の棺の実験航海というのがございました。私は素晴らしい事業だったと思っております。それから早くももう5年の歳月が経とうとしております。もちろんこれは民間の団体が中心になってされた事業でありますが,このまま人間の記憶というものは時間とともにどんどん消え去ってきます。それで,このまま人々の記憶から消え去ることは非常にもったいないと思います。それでこれを宇土市のさらなる活性化に生かさない手はないと思いますので,継続的な事業をやっていく必要があると思うんです。その点,市において何か考えておられるかどうかお伺いしたいと思うんですが,まずは教育委員会の立場で教育部長にお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(堀内千秋君) 教育部長,山本桂樹君。 ◎教育部長(山本桂樹君) ご質問にお答えいたします。 大王の棺実験航海は,宇土市,読売新聞社など4団体でつくる実行委員会が平成17年度に実施した事業でございます。この事業は,網津町で産出される馬門石でつくられた石棺が中国近畿地方の古墳から発見されているという考古学上の謎を解明するために行った実験考古学上の一大プロジェクトでございまして,当時新聞やテレビで大きく報道され,全国的にも注目を集めたところでございます。実験航海のために復元されました古代船や馬門石製の石棺などは,現在,大王の棺保存委員会が管理しておりまして,宇土マリーナに屋外展示されております。マリーナ及び網津町の馬門石採石場には,航海から5年が過ぎた現在でも,各地から考古学ファンが見学に訪れておられまして,注目度は依然高いものがございます。市としましても,この事業を一過性のものに終わらせず,地域の活性化に生かしたいと考えておりまして,実験航海の翌年から毎年夏には大王の棺保存委員会の主催で宇土マリーナにおいて古代船海王乗船走行体験イベントを開催しております。また,同時に曲玉づくりなど,古代体験や魚のつかみ取り大会なども行い,毎年家族連れなど多くの参加者に楽しんでいただいております。今後もこのイベントを継続して開催し,さらに魅力的なイベントになるよう工夫を重ねてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(堀内千秋君) 藤井慶峰君。 ◆7番(藤井慶峰君) ありがとうございました。あの事業の後も様々な活動をやっていらっしゃるということで了解しておきます。まさに本当に全国的な話題になった事業でございました。今,特に先ほども質問ございましたけれども,小西行長を中心としたいろんな活動が出てきます。そうしますと,一つのが出てくるとこっちのが手薄になってくる,そういったことも一つは危惧するわけでございます。私が実験航海の前から馬門石の活用について考えておったことがありまして,それをちょっとお話申し上げたいんですが,それはいわゆる馬門石を使った彫刻のコンクールをやったらどうかというものでございます。いわゆる彫刻家を目指す人たちに馬門石を使った彫刻作品を宇土市に来て制作していただく。そして,それを表彰する。そしてその作品は,宇土市内に展示させていただくというものです。ここで大切なことは,素材は馬門石に限るということ。そして,宇土市内でこの宇土に来て彫刻していただくということ。そして,できあがった作品は宇土市内のいろいろな名所旧跡のあるところに展示させていただく。そういうことがその3点でございます。そうすることによって,その制作者の友人や知人,あるいは関係者,あるいは例えば芸術関係の大学の学生さんだったら,そういう大学の学生さんとか,先生方がおいでいただくこともできると思いますし,そうしますと終わった後でも見に来てもらうことができる。これは将来にわたって見に来てもらうことができると思うんです。そういったことで,継続性,持続性があると思うわけです。これも,その先ほど九谷議員さんがまるごとミュージアムというお話をなっておりましたけれども,まさにその構想につながっていくんじゃないかという思いをいたします。それで,こういうコンクールというのは,毎年できなければ2年ごともあるいは3年ごとにでもいいと思うんです。とにかく継続して,宇土市からいわゆる彫刻の芸術家を輩出することにもなってきます。今,宇土歌謡祭というのが毎年開かれております。その中にも素晴らしい歌を歌われる方もでてきて,もうCDを出された方もおられるそうでございますけれども,歌手は宇土歌謡祭から,彫刻家は馬門石彫刻コンクールから,この宇土市からということで大いに期待できるという思いをいたしております。これは,あくまで私の一つの考えておることでございますから,すぐにそれはするとか,しないとかいう回答を求めるつもりはございませんが,大王の実験航海から5年が経とうとしているときですから,何か目新しいものを考えていただきたいという思いをいたしております。そこらあたり,教育長がおられますので,教育長にもひとつご意見をお伺いしたいと思いますが,よろしくお願いします。 ○議長(堀内千秋君) 教育長,木下博信君。 ◎教育長(木下博信君) お答えいたします。 馬門石を使った彫刻ということに関しましては,平成15年と16年に宇土市国際交流友の会の主催でアーティスト・イン・レジデンス事業を開催し,日本,ドイツ,アメリカ,フランスから彫刻家を招聘して,宇土に滞在しながら馬門石の彫刻制作を行っていただきました。現在,完成作品は宇土マリーナ,中央公園,それから市民会館前に展示されております。宇土市にご来訪の人たちもご覧になる場面,機会が多いのではなかろうかと思っております。また,本町2丁目のコミュニティハウスにおいては,馬門石を使ったお地蔵さんづくりの講座が実施されておりまして,先月の地蔵まつりでは,その作品を船場橋周辺に一堂に集め,竹灯りとともに独自の風情ある空間が演出されていたのは記憶に新しいところです。藤井議員ご提案の馬門石を使った彫刻コンクール等につきましては,馬門石を有効に活用するために,大変素晴らしいアイデアだと思います。彫刻家を目指す人を対象にというお話でございますが,まずは彫刻を愛する一般の人を対象としたコンクールを実施できないか,検討していきたいと考えております。 ○議長(堀内千秋君) 藤井慶峰君。 ◆7番(藤井慶峰君) ありがとうございました。確かにアーティスト・イン・レジデンスですか,素晴らしい作品ができております。ただやっぱり私が申し上げているのは,一般の人がつくることによって,その家族とかなんかが見に来るという,それが大事だという思いをしております。そして,この宇土市から芸術家を出していくということでございます。そういったことで,ぜひ積極的に,前向きのご検討をお願いしておきたいと思います。 それでは,次の質問に移らせていただきます。これも馬門石の活用についての提案でございますけれども,古代において大王の棺は,陸地の輸送は修羅という木で造った,大きな木材で造った台座に乗せて多くの人々の手によって引かれて運ばれたということでございます。その様子を現代に再現しながら,活性化のために活用できないかということを考えておりまして,それは例えば地蔵まつりとか,あるいは産業まつりなどで,その大王の棺を一チーム20人とか30人とかのチームで,例えば1分間で何メートル引けるか,そういう競技会なんかもおもしろいんじゃないかなという思いを持っております。私がかつて住んでおりました島原半島の西有家町という町がございます。現在は南島原市と申しますけど,そこで産業まつりのときにその町に「みそ五郎」という大男の伝説が伝わっておりまして,その銅像が高さが5メートルぐらいありますかね。幅がやっぱり5メートルぐらいありまして,その銅像があるんです。それは,確か1トンぐらいしかなかったと思うんです。それでこの馬門石の石棺は7トンもあるということでございますから,7トンを20人で引いたら350キロですから,1人で350キロ,とてもこれは無理だろうということで,その7トンはちょっと無理ですから,小さいのでもいいんですけど,そういう力持ちチームの競技会なんかやったらどうかという思いです。その西有家町では,みそ五郎を引っ張る競技会をやっぱりやっていました。町の中心街の中で。1分間で何十メートル引けるかということで,九州各地からですね,やっぱり力自慢の人たちがそのときはどっと来てたんですね。もう20チームぐらいは来て,その日だけはわずか人口1万人の町だったんですが大いに賑わっておりました。そういうこともやったらおもしろいんじゃないかという思いをしております。大王の棺の7トンのをそのままというのはちょっと無理でありますので,棺という石の種類からしても,ちょっとあれかと思いますけれども,ほかのものでいいと思うんです。お地蔵さんをつくってもいいでしょうしね,そういうこと,そういうことを考えてみたらどうかと思いますが,この点,経済部長に何かご感想でもお考えでもあればお聞かせいただければと思います。 ○議長(堀内千秋君) 経済部長,下田英一君。 ◎経済部長(下田英一君) 議員からのご提案,誠にありがたく,感謝申し上げます。ただ今議員もおっしゃいましたとおり,大王の棺は重さが約7トンということでございます。それと棺ということで,そのものを使用するというのもちょっとこう嫌われるというようなこともございます。おっしゃられるように,それに代わる何か大きなもの,それか重たいもの,そういうものを持ち上げるなり,引っ張るなり,いろいろなアイデアの競技は確かに考えられるというふうに思います。いろんな祭り,地蔵まつりにしましても,産業祭にしましても,実行委員会というところで主催をしてプログラム,イベントの内容等を検討いたしております。今後,議員からのアイデアもその実行委員会等で十分提案し,検討していただいて,これからもいろいろな役に立ついろんなアイデアを行っていきたいというふうに思います。ありがとうございます。 ○議長(堀内千秋君) 藤井慶峰君。 ◆7番(藤井慶峰君) ありがとうございました。今回,今申し上げたことはですね,どれもすぐにやってほしいとかですね,やるとか,やらないとかいう結論は一切求めません。ぜひいろんな,これはあくまで大王の棺の実験航海のように民間主導でもいいと思っております。むしろそのほうがいいのかもしれません。そういったことで,その行政は行政としてのそういうことを支援していただくとかいう役割があると思いますので,とにかくこの大王の棺の実験航海の偉業を決してこのまま人々の記憶から消し去らないように,活性化のためにさらなる活用をしていかなければならないという思いからでございました。ありがとうございました。 それから,3番目の質問でございます。これは地蔵まつりの造り物の活用についてということで,この宇土市の地蔵まつりは,私は本当に素晴らしい祭りだと思います。そして,また造り物の作品をもうそれぞれ素晴らしい作品ができていると思います。毎年のことなんですが,あの素晴らしい作品が祭りが終わった25日の朝には解体されて処分されております。先月の25日,地蔵まつりの翌朝,仕事でバイクでちょうど解体しておられるところを通りかかりましたら,お疲れさまです,見事な作品でしたねという話をしましたところが,そこの片づけていらっしゃる方から,「和尚,何とも思わんか」と言われまして,「いや,もったいなかです」と。「見てみろ,ごみになっとるとぞ」と言われましてね,私も「もったいないと思います」と。そこで,「この何カ月も前から構想を練って,材料をこつこつ集めて,そして一生懸命やってつくったと。たった2日間だぞ,皆さんに見てもらうのは。そして,25日の朝はごみぞ。こうやって壊さにゃいかんとぞ」と言われましてね,「いや確かにもったいないです。これをどこかに展示できればですね」と,「そがんたい」と。「前から言うとる」と言われましてね,「前から言うとるけど,それがなかなか実現せんたい」ということでございまして,市民会館とかあるいは体育館とか市役所のどこかのスペースとかに,展示できないものかという話をお伺いいたしました。そのときに,「わかりました,9月議会がまだ一般質問の締め切りがまだ間に合いますから,9月議会で提案させていただきます」ということをお答えしたわけでございます。ご承知のとおり,きのう,一昨日の熊日新聞に矢部町の八朔祭りのあの造り物が大阪府吹田市にある国立民俗博物館に展示されるということが決まったということが写真入りで大きく載っておりました。確かにですね,八朔祭りの作品は大きくて,そしてまた見事です。宇土の場合は,そういった意味ではもう少しちょっと小さくなるわけですが,材料も八朔祭りの造り物の材料は多くの場合,雨に濡れても構わないような材料を使っているのがほとんどでございます。そういったことで若干違いはありますけれども,この本市でもですね,少なくとも地蔵まつりに展示されたものを,素晴らしい作品をできれば1年ぐらい,翌年の地蔵まつりの前ぐらいまで宇土市内で展示できないものか,そういう思いをしておりますので,その点について経済部長に再度お伺いしたいと思います。 ○議長(堀内千秋君) 経済部長,下田英一君。 ◎経済部長(下田英一君) お答えをいたします。 まず,本年度の地蔵まつりの状況を若干報告いたしたいと思います。本年23日の人出が5万6千人,24日の人出が,花火が延期されたこともございまして7万人ということで,2日間合計12万6千人の人出がございました。造り物につきましては,一般が29基,子どもの造り物が5基出展されまして,今年も力強い力作揃いというような声が聞かれておりました。この造り物について,移動して展示できるものだけでも展示し,観光資源に活用できないかというような趣旨のご質問と思いますが,議員もおっしゃられましたとおり,宇土市の造り物の材料としましては,お店の商品や家庭用品,紙製のものを素材としたものが多くございまして,どうしても屋外での展示は風雨の問題等で難しい面がございます。ただこれまでも造り手の方,それから受け入れ者の合意の下に何点かの作品が再展示された事例もあるようでございます。耐久性があって再利用が可能な作品につきましては,展示場所等の調査を行うとともに,そういったどこか民間からの展示のご要望がありますれば,できる限り仲介してまいりたいというふうに思っております。また,造り物に関してはいろいろ写真コンテスト等も行っております。造り物の写真,こういった写真コンテストにつきましては,早急に宇土市のホームページ等に掲載し,また広報紙等にも掲載して広報PRを図るとともに,もう一つパネル等での展示ということも検討してまいりたいというふうに思っております。 以上です。 ○議長(堀内千秋君) 藤井慶峰君。 ◆7番(藤井慶峰君) ありがとうございました。多分ですね,つくられる方々も最初から屋外に展示しますとかいうこと,屋外の展示も含めて展示しますということであれば,恐らくそういった材料を使って屋外に展示できるようなものをますます力を入れてつくられるんじゃないかと,そういう思いをします。ぜひですね,そういったことを実現できればと思います。そして,ぜひとも前向きなご検討をお願いします。 それと,今,部長からも話されましたけれども,ホームページに地蔵まつりの作品を掲載することも一つの有効な方法だと思います。私も長い間この宇土市を離れておりまして,ただやっぱり子どものころから必ず見に行っていたこの地蔵まつりについてはですね,離れておっても今年はどんな作品ができておるんだろうかといつもやっぱり思っておりました。それで,島原半島におった15年間はですね,子どもが小さいころから23日には帰ってきて,必ず地蔵まつりには出掛けておったわけでございます。そういうそのふるさとへの思いを持っておられるこの本市出身の方々も全国にたくさんおられるわけであり,あるいはそういう方だけじゃなくて宇土市の造り物,これは地蔵まつりのことを見られる方もたくさんおられると思いますので,ぜひともですね,ホームページの活用,あるいは地蔵まつり以外に本市に来られた方々に宇土市の地蔵まつりの様子をパネルやビデオなんかでもいいと思うんですが,そういった形で見ていただけるようなことをぜひ実現していただきたいと思います。この展示するところはですね,市民会館もありますし,図書館もありますし,あるいは市役所もありましょうし,それとか,私はたまにしか行かないんですけどシティに行くと入口から結構広いスペースがあるんですね。そういうところに造り物を置いたらいいんじゃないかなという思いをしております。そういったことも含めて,ぜひご検討いただきたいと思います。今回の質問はもう終わりますけれども,教育委員会,あるいは経済部,そしてまた今度機構改革によって総務企画部のまちづくり推進課というような形で3つの所管部にわたっておりますので,最後に横の連携が極めて必要な事業だと思いますので,アイデアマンで様々なこの地域興し活動に携わってこられた元松市長にご意見があればお伺いしたいと思いますが,いかがでございましょうか。 ○議長(堀内千秋君) 市長,元松茂樹君。 ◎市長(元松茂樹君) お答えいたします。 馬門石の活用ですとか,造り物の再利用ですとか,こういった宇土にしかないものを生かしてもっともっと活用してはどうかという一連のご質問であったと,ご提案だったと理解をしております。実は,先日,岡山から60代ぐらいの歴史愛好家の皆さんが宇土に訪問をされました。事前にこれは連絡あってたわけですが,何をしたいかというと,馬門石の石切場を見たいということで来られました。実際は馬門石の石切場のほかに赤石神社とか,御輿来海岸とか,楢崎古墳とかいくつかご覧になられたんですけれども,突然電話があってこうやって来たいということで来られたんですが,ちょうど地蔵まつりの日でございました。そして,宇土市内のビジネスホテルにお泊まりになられて見学をされたというところなんですけれども,ちょうど24日の晩でしたが,造り物をご覧になられて,かなり驚かれて,そしてまたこの宇土の町を見た上で,あれだけ人が集まる祭りというのに圧倒されたということでものすごく喜んでお帰りになられました。私ども宇土市に住んでおりますと,当たり前のものである。馬門石,いたるところにありますし,別に珍しくもない。造り物も毎年あるから,そんなに珍しくもないと思っているんですけれども,やはりよその人からすれば,本当に極めて珍しい,1回見てみたいというものも少なくないと思っております。それが馬門石だったり,地蔵まつりの造り物であったりするのではないかなと思っております。役職的に担当部署で申しますと馬門石は文化課,そして地蔵まつりは商工政策課ということになるんですけれども,これを対外的にアピールしようと思うと一つの課では十分な対応はできません。午前中にも,これは中口議員からの一般質問にもありましたけれども,小西行長について,これは文化課が精力的に取り組んできて,なんとかこれを生かしていこうというところで取り組んできたわけですが,やっと芽が出る段階に来ました。ただ,これからもずっと文化課でいいのかというと,当然そうではなく,市役所全体,そして市民を巻き込んで,市民の皆さんを巻き込んだ取り組みにしていかなければ本当の成果は表れないと思っているところでございます。ご指摘のように,まず我々がすべきことは,庁内の横の連携を強めること,今ご指摘のあったとおりでございますし,それがまず取り組むべきことでございます。ただ,このような資源を観光ですとか経済振興に役立てようと考えますと,当然民間団体,民間,市民の皆さんも含めた連携も必要になると思っております。なかなか役所の中で物事を見る場合,自分の業務と業務の負担ですとか,こういったところにもどうしても目がいってしまって,なかなか手を出そうとしても出し切れない部分があるのは,これは事実なんですけれども,やはり先ほど藤井議員からも提案がありましたように,経済波及効果のある取り組みとして彫刻コンクールのようなことをすればどうかというようなアイデアをいただきましたが,こういったその視点を変えた捉え方,こういうのがこれから必要だと思います。そういう意味で,市民の皆さまからもいろんなアイデアをですね,この経済波及効果につながるアイデアをいただきたいと思いますし,それをですね,私どもとしてはそれを採用するといいますか,そういうご意見をいただく仕組みづくりをまずしていかなければならないのかなと今思っております。その上で,内容を峻別してですね,じゃどれに,全ていろんなアイデアいただいて,アイデア全てというわけにはいきませんので,どれに力を入れていくかという部分を考えていって,最終的に観光振興,経済振興につなげていかなければならないと思っているところです。以上でございます。 ○議長(堀内千秋君) 藤井慶峰君。 ◆7番(藤井慶峰君) ありがとうございました。元松市長には通告なしで失礼しました。私もこういう地域興し,いろんな様々な活性化の事業というものは,行政だけに頼ってはいけないし,また頼るということは行政の仕事がもう増えるばっかりでございますんでね,ましてむしろ民間の人たちが様々な形で行政等の支援をいただきながら盛り上げていく,そういうことが必要だと思います。そういった形で,今回の質問というのはそういった意味もあってご質問させていただきました。私も一人一人の市民として,また仲間もたくさんおりますので,様々な形で一緒にご協力させていただきたいと思いますので,共に頑張っていきたいと思います。どうもありがとうございました。これで質問を終わらせていただきます。 ○議長(堀内千秋君) 平江光輝君。 ◆3番(平江光輝君) 皆さん,こんにちは。議席番号3番,平江光輝でございます。今定例議会で質問の機会を与えていただきまして,厚く御礼申し上げます。今回質問いたしますのは,まず1番目に県事業で進められております排水対策特別事業についてであります。2点目が農業振興についてであります。執行部におかれましては,適切かつ積極的なご答弁をいただきますようお願い申し上げ,質問席に着かさせていただきます。 ○議長(堀内千秋君) 平江光輝君。 ◆3番(平江光輝君) それでは,通告に従いまして質問をしてまいります。 はじめに,排水対策特別事業についてです。走潟町の長年の要望でありました大川洲排水機場の新設工事をおかげをもちまして大川洲地区県営排水対策特別事業として進められますことに対し,改めて影ながら並々ならぬご配慮をいただき,大変感謝しているところでございます。その上で,今回,排水機場の維持管理費体制を精査しているところで,この維持管理費で困っているのは,走潟地区だけではないのではないか。そういう懸念とですね,防災面での排水対策の重要性をもっと広く,非農家の方々にもご理解いただきたい,そういったことから今回の質問を行いたいと思っているところでございます。私にいたっては,農業の知識も経験も浅いところでの質問でございますので,何かと無礼な発言があると思いますが,どうかご寛容いただきたいと願っております。 それでは,早速質問にまいります。まずは,湛水防除事業と排水対策特別事業の説明,それぞれの目的は何なのか。また,本市にある排水機場の数とそれぞれの事業名を地区ごとで結構ですので経済部長,お答えください。 ○議長(堀内千秋君) 経済部長,下田英一君。 ◎経済部長(下田英一君) お答えをいたします。 湛水防除事業,それと排水対策特別事業という2つの事業の説明ということになります。湛水防除事業とは,20年に1回の確率の雨量で,基準となる水田の浸水深,水が浸かる深さを30センチまで許容し得る,そういった能力の排水機場や農業排水路などの整備を行う事業でございます。対しまして,排水対策特別事業とは,特に水田の乾田化により畑作物の転作を可能にすると,そういった目的がございまして,10年に1回の確率の雨量と,基準となる水田の深面積,水田の水の深さなんですが,これは0センチとなるような排水機場の整備ですとか,農業排水路の整備を行う事業でございます。従いまして,排水機場のポンプ能力とか,農業排水路の大きさは,単純には排水対策特別事業のほうが湛水防除事業で整備したものと比較しますと若干大きな企画になるというようなこともございますが,実用にはほとんど差がないという程度でございます。 続きまして,宇土市にある排水機場の数についてでございますが,まず宇土地区に1カ所,轟地区に1カ所,緑川地区に3カ所,網津地区が5カ所,走潟地区に2カ所,網田地区に1カ所,合計6地区に13の排水機場がございます。また,事業別に申しますと,宇土地区は湛水防除事業これで1カ所,轟地区は排水対策特別事業で1カ所,緑川地区が排水対策特別事業で3カ所,網津地区が湛水防除事業で3カ所,そして圃場整備事業で1カ所,海岸保全事業で1カ所。走潟地区が排水対策特別事業で1カ所,それと圃場整備事業で1カ所,網田地区は湛水防除事業で1カ所,合計で,湛水防除事業で5カ所,排水対策特別事業で5カ所,圃場整備事業で2カ所,海岸保全事業で1カ所というような整備の状況でございます。 以上です。 ○議長(堀内千秋君) 平江光輝君。 ◆3番(平江光輝君) ありがとうございます。今,ご説明ありましたとおり,湛水防除事業と排水対策特別事業,失礼します,以後短縮いたしまして排特事業と称してまいりたいと思います。その排特事業では,そもそもの目的が異なっております。排特事業で施行された経緯については,水田農業主体から施設園芸農業やたばこ作など畑作農家が増えてきたことが要因として挙げられます。また,もともと農業用地だったところを宅地に開発造成したことも要因の一部になっていると思います。水田があるおかげで洪水の抑制が図られてきたものが,農業形態の変化や土地開発の利用により湛水被害を増やす結果になったのではないか。そういったことから,排特事業が施行されてきたものだと認識しておるところでございます。 では次に,排特事業により農業以外の間接的な効果を受けるものはどういったものがあるか,これも経済部長,お答えください。 ○議長(堀内千秋君) 経済部長,下田英一君。 ◎経済部長(下田英一君) お答えをいたします。 排水対策特別事業を行うことにより,水田や畑などの農地,ビニールハウスですとか農業用倉庫などの農業用施設を豪雨による洪水や浸水から被害を守るということが第一の効果でございますが,それ以外にも住宅地等の廃水処理や生活用道路の冠水防止にも当然効果があり,地域住民の生命や財産を守り,豊かな水田環境,田園環境の保全につながっているというふうに考えております。 以上です。 ○議長(堀内千秋君) 平江光輝君。 ◆3番(平江光輝君) ありがとうございます。前回の定例議会で多くの議員の方々からも本市の防災対策の必要性について,改めて多くの質問がなされておるところでございます。このように,災害防止の面から考慮いたしましても,市民の命を預かるものとして非常に重要なことだと認識しておるところでございますが,そういう意味からしましても,近隣の自治体がこの排特事業が施行される際に維持管理費体制を各土地改良区の賦課徴収から各自治体に負担を移行されるなど,熊本県の14の市では様々な方法により年間管理費の徴収をされておるところでございます。そういった中ですね,実際に熊本市や宇城市などでは市の全額負担で賄っておられる,そういう自治体もあるということでございます。このような現状を認識した上で,この本市において排特事業は本当に維持管理費の賦課金を農家の方だけに押しつけてよいものなのか,なぜ本市は全額負担できないのか,本市の見解を経済部長,お答えください。 ○議長(堀内千秋君) 経済部長,下田英一君。 ◎経済部長(下田英一君) お答えをいたします。 宇土市には,現在,網津土地改良区,網田新地土地改良区,轟・緑川排水組合,走潟土地改良区の4団体が管理する排水機場が12カ所,それと宇土市が直轄管理をしている排水機場1カ所,合計13カ所ございます。排水機場の維持管理費につきましては,宇土市排水機場維持管理費補助金交付要綱という要綱に基づきまして補助金を交付しているという状況でございます。平成22年度までは燃料代や電気代の50%と土地改良施設を整備補修する適正化事業,これの拠出金の75%の合計額を予算の範囲内で交付しておりましたけれども,平成23年度からは補助金交付要綱の見直しを行いまして,燃料や電気代を75%にアップした予算措置を平成23年の3月議会で議決をいただいているところでございます。なお,平成22年度の補助金交付実績は479万8千円でございましたけれども,平成23年度,本年度は720万円の予算措置をしておりますので,応分の成果,それと農家の負担の軽減になるというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(堀内千秋君) 平江光輝君。 ◆3番(平江光輝君) この維持管理費について,今ご説明ありましたように,各土地改良区の管理の下,本市より松原排水機場を除くほとんどの排水機場について,平成22年度まで約43%から50%の補助をいただいており,残りを農家を対象に徴収してまいりました。しかしながら,本年度より維持管理費負担を現行の半分の補助から約4分の3程度の補助に上げていただいたということは,本市も現状を十分考慮しているものとし,私は一定の評価ができるものだと思っております。しかしですね,改めて言うようですが,現状の農家だけの維持管理費用負担は,今の農業情勢から見ても非常に厳しいのではないか。また,多くの市民の皆様方には,この排水機場の維持管理費用は農家の方だけが賦課金を支払いしているという現状の認識が非常に浅いのではないか。ここが重要なところなんですが,そのためにですね,土地改良区による非農家への賦課徴収の実現が困難であるという状況と認識しているところでございます。財政面での問題があることは認識いたしておりますが,是非ともですね,早期の本市による維持管理体制を構築していただきたいと思っております。付け加えまして,メンテナンスや故障についても緊急時の対策として絶対にこれは無視できないものですね。災害が起きたときに機械が故障して動かんということではですね,一体何のためにしよるのかと,そういうことも考えられます。この費用の負担もあわせてお願いしたいのですが,そこでですね,宇土市の排水機場の維持管理体制について,今後の見解を市長,お答えをいただきたいのですが,よろしくお願いします。 ○議長(堀内千秋君) 市長,元松茂樹君。 ◎市長(元松茂樹君) お答えをいたします。 最初に,県内の14市におきます排水機場の維持管理費対する補助金の交付状況について少しご説明をさせていただきます。県下14市のうち9市が排水機場を保有しており,宇土市を含めた8市が宇土市のように土地改良区等に排水機場の維持管理委託を行っておるところです。熊本市はまれなケースとして,これは全て直営で行われておりますので,宇土市と同じような形態は8市であるということをまずご認識いただきたいと思います。維持管理費につきましては,宇土市以外の7市においては,ほぼ全額が補助金として委託先に交付されているのが,これが実態でございます。そういったことも含めて,宇土市における排水機場の維持管理費の負担割合について,これまで50%だったものを,これは少なすぎるんじゃないかというところで今年から75%に引き上げを行っております。そのほかにも,実際はこの電気代とかそういった部分以外にですね,機器の更新費の負担割合ですとか,修理費用をどうするか,このあたりが実は各団体で違っておりまして一概には申せないんですけれども,多額の費用を必要とする機能部分の更新費について,宇土市においては土地改良施設維持管理費適正化事業で工事を行っておりますし,また故障した部品の交換等は全額市で負担をしている,このあたりは少し違うところでございます。ただ,いわゆるランニングコスト,通常のランニングコストに関しましては,75%に引き上げても,まだよそよりも目劣りしているというのが実情でございます。農業従事者は年々減少をしております。そして,耕作放棄地とか,田畑でなくなる部分も相当出てきている中で,それを農家の皆さんの負担だけに押しつけているということは当然できませんので,そういった部分で少しでも市の,当然農家にかかる分もあるんですけれども,市の負担を増やすべきだというような認識をしているところでございます。先ほどの答弁にもありましたけれども,この排水機場に関しましては,もともとは農家のための,農地のための設備なんですけれども,ご存じのとおり,これがもし止まりますと市内全域水浸しになるような状況でございまして,非農家である一般市民の生活にも大きな影響を及ぼす,これはもう本当に事実でございます。そういう意味では,議員からご指摘がございました排水機場維持管理経費の全額市負担についても,もう上げたから終わりという認識ではなくて,今申しましたような意味も含めて大きな課題であると,今後見直しも当然必要であるというような思いを持っているところでございます。 以上でございます。 ○議長(堀内千秋君) 平江光輝君。 ◆3番(平江光輝君) ありがとうございます。先ほど申しましたとおり,現状をですね,まず農家が負担しているということを認識していただきたいと思っております。ぜひとも早期のうちに市民の皆さまにご理解をいただき,防災機能として排水機場の維持管理体制の構築をお願いいたします。 それでは,次の質問にまいります。農業振興について。本市に限らず農業の衰退化は家族的なものがあります。平成22年12月の定例議会において村田議員からご質問がありましたように,第1種,第2種,専業とともに減少傾向でございます。様々な要因で農家の高齢化が進んでいることは,皆さんがご存じのことだと思います。耕作放棄地もどんどん増える一方,後継者も不足していく一方であります。宇土市総合計画元気プランにも記載されておりますとおり,農家数は平成12年から22年の10年間で1,633戸から911戸と減少傾向にあり,さらに約10年後には高齢化と重なり,農産業の打撃的衰退を迎えることと認識いたしておるところでございます。そういった中で,集落営農組織や新規の就農を増やすことが農業の未来として重要な課題になってきている,そういった状況であると思います。特に水田農業につきましては,日本の主食でもある米づくりは重要な産業であります。また水田のおかげで災害や環境の保全も守られておりますので,農振地の確保は必ず行わなければならないものだと認識します。しかし,現状においては後継者不足のあおりから,深刻な担い手不足に陥っております。一例として挙げますと,本市のある農業集落では63戸の戸数のうち現在の農家数は20戸。そのうちで後継者がいる農家はたった1戸でございます。本市においてこれらの指数は,何ら特別なことではなく,当たり前のことでございます。畑作農家や施設園芸農家もさることながら,特に日本の水田を現に存在する少数の担い手だけで支えきることはできない状況であるということでございます。そういった見解から,集落営農組織が推進されてきたものだと思います。年に1回しか使わない田植機やコンバインを組織で購入して,みんなで協力して,みんなの田んぼをみんなでつくる,そういう組織だと認識しているところでございますが,それでは集落営農組織とは具体的にどのような組織なのか,本市における集落営農組織などの実態とその必要性について,経済部長お答えください。 ○議長(堀内千秋君) 経済部長,下田英一君。 ◎経済部長(下田英一君) お答えをいたします。 集落営農とは,一つの集落,あるいはいくつかの集落で一つの組織をつくりまして,農地や施設,労働力などの農業資源を集中して共同で生産を行うものでございます。集落営農組織を活用いたしますと,次のようなメリットが期待されるというふうに思っております。まず第1に,機械施設の共同購入,共同使用による生産コストの削減ができる。2番目に,共同作業による作業の効率化が図られる。3番目に,農業者の能力,適性に応じた役割分担とその生きがいづくりということになる。4番目に,耕作放棄地の縮小と農地の保全が図られる。5番目に,共同体の活性化が期待できる等が考えられると思います。現在,宇土市には集落で農業機械を共同利用し,利用協定に基づいた運用を行っている組織が13組合ございます。さらに,全ての作業をその組織で行って,生産から販売,収支収益の分配までを行う協業経営型の組織が4組合がございます。またここで言う集落営農組合というものではございませんが,飼料用作物の栽培を共同で取り組む組合,これが3組合ございます。農業後継者が減少し,高齢化の進む集落内で耕作放棄地が増えていく風景が見かけられるようになりました。そこで,地域ぐるみの農業組織をつくって住民が共同で農業を行う,これが集落営農でございますが,これが全国各地で進められているということでございます。作業が合理化されて経営安定が図られると同時に,住民が共に働くことで集落そのものも元気にし,農業の担い手確保のために集落営農組織の設立を促進していくというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(堀内千秋君) 平江光輝君。 ◆3番(平江光輝君) ありがとうございます。今,答弁でありましたように,担い手確保のための組織づくりとして非常に有効な手段であると理解しましたが,しかしその一方で高齢の農業従事者の多くは75歳ぐらいまで農機具に乗り農作業できると思っとんなると思いますが,その後,どがんなるとでしょうかね。後継者の育成や新規の農業従事者が増えるまで待っとってはやらっさんと思いますよ。この質問も,前回の村田議員の質問と重複しますが,改めてお聞きします。農業集落数と比較しても,今の現状ではとても少ないのではないかと思っております。私はこの件に関して,国の施策である戸別所得補償制度などが組織よりも個人に助成されているなど,国政の変化に農家も行政も対応が難しくなっている,そういったことが組織化が進まない原因の一部ではないかと,そういうふうに懸念しておるところでございます。全てではありませんが,各集落では組織化の検討は考慮されていても,なかなか踏み込みきれないのが現状でございます。そういう意味で,集落営農組織について行政サイドのあと一押しが足りないのではないか,私はこのように思っております。もっと積極的に組織に対して本市独自に推進していくべきだと思います。そこで,この件について本市の見解を経済部長,お答えください。 ○議長(堀内千秋君) 経済部長,下田英一君。 ◎経済部長(下田英一君) お答えをいたします。 集落営農組織の数につきましては,昨年の12月議会で村田議員の一般質問で市長が答弁をいたしているところでございます。その内容といいますのは,宇土市の農業集落数は100集落ございます。その中で組織率がまだまだ少ないというふうに思っておりますので,集落営農組織を今後10年間で耕作面積15から20ヘクタールごとに一つの組織という設立を目標を立て促進していきたいというふうに答弁をされているところでございます。その後,今年の4月に第5次の宇土市総合計画元気プランを策定いたしました。その中の施策の指標にも農業生産組織数を掲げており,平成22年4月現在ですが,この時点では16組合でございました。これを4年後の平成26年度までに25%増の20組合までに増やしたいと,目標数値を掲げておるところでございます。 次に,なぜ組織化が進まないのかといったご質問であると思いますが,これは地域によって事情は異なると思います。一つは,農業機械等の資本が個人の農家で現在充足している,またあるいは個人間の受委託,個人間の総合委託で対応できているので,まだ組織化の必要性があると感じていない,そういったこと。また,ほかには個人個人では組織化の必要性を感じてはいるけれども,地域に旗振り役となるリーダーがいない,そういった状況が様々あると思っております。ただ,議員ご指摘のように,このままでは組織化が進まない状況でございますので,集落の現状なり,10年後の集落がどのようになるのか,農林業センサス等の数字を利用して集落等の指標,それぞれの集落の資料を作成して,10月,来月初旬ごろから集落の座談会を開催していきたいというふうに考えております。現在,その内容を農業経営アドバイザーとともに打ち合わせをしながら準備をしている,進めているというところでございます。 以上です。 ○議長(堀内千秋君) 平江光輝君。 ◆3番(平江光輝君) ありがとうございます。今,答弁にもありましたように,様々な要因でこの集落営農が進まないのが現状です。このことに対して,もっと危機感をもって,これからもっと厳しくなる農業情勢に打ち勝っていくことのできる農業構造にご尽力を賜りたいと,かように思っているところでございます。 続きまして,新たな担い手を育成し,確保するという視点も忘れてはならないと思います。特に若い人材が求められているところです。そのため,新しく農業を始める人や農業法人に就職する人に対して,国や各地方自治体などが様々な支援策を採っておられるような状況です。その一方で,純粋に農業が好きだからという思い,また経営にチャレンジしたいという思いから,新規就農をする人が多くなっているのも現状でございます。そういう中で,日本各地で全く別業種から人材を新規就農させる取り組みが行われております。若い後継者や新規就農者を育てることは,農業においても宇土市の産業においても重要な先行投資である,課題である,このように思うのですが,そこで就農支援について詳しい説明と具体的な支援策を経済部長,お答えください。
    ○議長(堀内千秋君) 経済部長,下田英一君。 ◎経済部長(下田英一君) お答えをいたします。 宇城地域では市町の農業の主管課,それと農業委員会,JA,振興局の農業普及振興課が連携して宇城地方の就農支援連携会議というものを組織し,就農希望者の相談を受け付けております。就農支援センターにつきましては,新たに就農しようとする農業者が目標を設定し,実現のための研修や資金計画,これを就農計画と申しますが,これを作成し,これを市に提出し,その計画を知事が認定する,そういった形で認定就農者になることができます。認定就農者のメリットとしましては,就農支援資金等の資金が借りられる。関係機関が一体となった指導や情報提供活動が受けられる。農業委員会による農用地の移転,または使用収益を目的とする権利設定,または斡旋,そういうものが受けられるということがございます。具体的にどのような就農支援があるかということでございますが,まずJAのインターン事業として,他事業に従事しておられたUターンの就農希望者に対し,実践的な農業研修を行い,担い手の人材育成を図る事業です。月額13万5千円の手当が支給されます。実施主体はJA熊本の中央会でございます。2番目に,熊本県立農業大学校での研修,これは就農に必要な知識や技術を学習する場を提供する事業でございます。受講料は無料というふうになっております。3番目に,農の雇用事業というのがございます。農業法人等が農業経験の少ない者を雇用して行う実践研修に対する費用の助成を雇用者に行う事業でございます。月額9万7千円を上限に,最長12カ月助成をいたします。申込先は,熊本県の農業会議ということになっております。以上が抜粋なんですけれども,そのほかにも農業インターンシップ事業,第三者継承事業,新規就農相談会の開催,仮独立就農支援事業,経営体育成交付金,強い農業づくり交付金,そういった事業,いろいろなメニューがございます。 以上です。 ○議長(堀内千秋君) 平江光輝君。 ◆3番(平江光輝君) ありがとうございました。今,答弁にもありました農の雇用事業について,もう少しお聞きいたします。農林水産省では,農業法人等が新規就農者を雇用し,研修を実施する場合に,研修費用の一部を農業法人等に助成する農の雇用事業を実施いたしております。夢と希望を持って新しい分野にチャレンジする新規就農者,しかし農業を始めるにいたっては農地と資金,それと技術がなければ始められません。一方,受入先の農業法人は,現状の労働力不足,新規部門の開拓,将来の経営継承者育成のための人材を待っておられるのも事実です。そのようなことにより,農の雇用事業が各地で展開されていることだと思います。 そこで,この農の雇用事業において,熊本県の新規希望者数と受け入れをする農業法人数,また本市におけるそれらの比較とその現状について,経済部長,お答えください。 ○議長(堀内千秋君) 経済部長,下田英一君。 ◎経済部長(下田英一君) まず,熊本県内の新規就農者数につきまして,過去5年間の推移を申し上げます。平成18年から平成22年までの5年間でございますが,平成18年新規学卒で113名,Uターンで87名,新規参入で20名,合計の220名でございます。平成19年新規学卒が96名,Uターンが105名,新規参入が23名,合計の224名。平成20年,新規学卒83名,Uターン65名,新規参入11名,合計の159名。平成21年には,新規学卒で86名,Uターン95名,新規参入32名,合計の213名。平成22年,新規学卒が80名,Uターン164名,新規参入が59名で合計の303名ということでございます。この中で宇土市における新規就農者数について申し上げますが,これにつきましては平成18年から平成23年の現在までという数字がわかっております。平成18年,新規学卒が4名,Uターン1名,新規参入は0で,合計の5名。平成19年,新規学卒が2名,Uターン4名,新規参入0名,合計の6名。平成20年,新規学卒1名,Uターン1名,新規参入0名,合計の2名。平成21年,新規学卒2名,Uターン3名,新規参入0名,合計の5名。平成22年,新規学卒2名,Uターン3名,新規参入0名,合計の5名。平成23年,これは現在まででございますか,8月末までの数字でございますが,新規学卒で6名,Uターン1名,新規参入4名,合計の10名という数字になっております。 先ほど答弁いたしました就農支援事業の一つであります農の雇用事業についてでございますが,これは熊本県の農業会議が窓口となって,平成20年度から事業を実施いたしております。平成20年度で採択されました法人形態は,熊本県で39件,そのうち宇土市内の採用経営体は1件です。同様に,21年度が熊本県で55件,宇土市内は1件。22年度,熊本県で46件,宇土市内が1件。平成23年度8月末現在で,熊本県内で11件,宇土市は1件という状況でございます。 以上です。 ○議長(堀内千秋君) 3番,平江光輝君。 ◆3番(平江光輝君) ありがとうございました。今,ご説明がありました農の雇用事業など,就農支援制度がこれから新たな産業を産むのではないかと私は考えております。今,農産物は生産者名を記入して販売することや,産地を明記するブランド化の傾向にございます。インターネットでは,日本中へ自分のつくった農産物を販売するような時代であります。そういうところで競争しておられる農家の方々は,個人個人が栽培に対してあらゆる事細かなことに対して詳細にこだわり,選ばれて買われる野菜を管理・生産されておられると思います。私はですね,このような方々こそ宇土市の農の名人である,そういうふうに思うのですが,そういった方々に新規就農者の受入先になってもらいたいと思います。新規就農者の大半はですね,有能な農家に就職をして,就農を得ながら技術を習得したいと思っています。技術を持った有能な農家は,本市にもたくさんおられることです。技術習得後は,耕作放棄地に入ってもらい,田畑を引き継いでいただき,新しい有能な農家になってもらう。熊本県では,東日本大震災被災農家就業支援事業として,農業法人による受け入れを行っております。現に9月1日ですけど,熊日新聞にも掲載されておりました本事業での就業者第1号として茨城県の方が熊本市に新規就農をなされておられます。本市においては,この就農支援制度をもう少し利用していただいて,有能な農業法人をもっとアピールしてもらいたいと思います。例えばですね,行政と農業法人が共催して行うワーキングホリデー,1日農業体験とかですね,宇土市から推薦する農業法人を宣伝していただくとか,そういったことをやっていただきたい。産業開発として就農者を誘致していくべきだと思うのです。そういったことを今回の一般質問の最後にご提案をさせていただきます。これはある意味,企業誘致として進められるのではないか,かようにも私は思っているのですが。先日,ある企業の開発部シニアマネージャーとお会いしまして,宇土市の東部の商業地について語っていただきましたが,店舗を開けるにいたっては調整池の割合が非常に高いと,そういうところがですね,やっぱり難しい,そこに来るのが難しいという話をされていたことを聞いております。結局インフラ整備が不適切であるという見解をお話ししていただきました。インフラ整備にいたってはですね,多額の予算が必要になり,すぐに解決できるものではないと思っております。まずは基幹産業である第1次産業に力を入れるべきだと私は思っています。できればぜひですね,ご検討をいただきたい。そして,これからもっと厳しくなる農業情勢に打ち勝っていくことのできる農業構造にご尽力をちょうだいいたしたいと思っております。 最後になりますが,執行部の皆さまにおかれましては,私の浅学で浅識な質問に対し,明朗な答弁をちょうだいいたしまして誠に感謝申し上げます。 以上をもちまして,平江光輝の今回の質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。              (拍手) ○議長(堀内千秋君) 以上で,本日の質疑並びに一般質問を終わります。 次の本会議は12日月曜日に会議を開きます。 本日は,これをもって散会いたします。ありがとうございました。             -------○-------                午後2時23分散会...